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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「引退」でなく「廃業」の言葉択んだ声優10年


或る意味で“特殊な仕事環境”という点で、わたしのような「占い師」という職業も、小田切優衣氏のような「声優」という職業も、似たようなものだと言えるかもしれない。彼女はこの仕事を“本業”とした十年間に見切りをつけて、8月31日に「廃業」という選択を択んだ。通常は「引退」とか「卒業」とかいうところを、自ら「廃業」という言い方を択んで関係者やファンに伝えたところに、彼女の言葉に出来ない“無念さ”が伝わってくる。「声優」というのは、かなり特殊な自営業だ。実質的にはどこかの芸能事務所に所属していたのだと思うが、何しろ、この分野は“顔”を出せない。アイドル的に人気を出してしまえば、顔を出すことが出来るのかもしれないが、通常は顔を出せない。したがって、或る程度“声だけで売る”商売と言える。当然のことながら“狭き門”でアニメの吹き替えや海外ドラマの吹き替え、或いはナレーターなどが主な仕事分野であり収入源となる。その狭き門に男女合わせて2000名以上がひしめく。もちろん、一般の人たちが知っている声優の名前など、十人にも満たないだろう。となれば当然アルバイトは必須ということになる。ところが若い内は良いが、徐々に年齢が上がっていくと、そのアルバイトも限られていく。通常の仕事と違って、芸能事務所からの給料というのは変動しやすい。いまのような物価高の時代に、声優の仕事だけで暮らしていくのは徐々に難しくなっていく。こうして何人もの声優や俳優や芸人や歌手など…が芸能界から去っていく。文字通り“廃業”していくのだ。こういう場合、辞めるなら早い方がいい。年齢が行ってしまうと、もう正規で雇ってもらえるようなところは無くなってしまう。こういう場合、才能のある人の方が早く辞めていきやすい。つまり、他の分野でも十分に自分の能力が通用するよ確信できるからだ。逆に自分の能力に自信のない人は、ギリギリであっても芸能界にしがみつく。それ以外に“生きる道はない”と判っているからだ。しかも、運命とは皮肉なもので、そういう“不確かな才能”の中に、やがて人気急上昇して、別人のように輝き出す人がいる。芸能界における成功は、能力とか実力とかとはあまり関係がない。力のある事務所への移籍や、相性の良いマネージャーと組むことによる効果も大きいからだ。もっとも、芸能界では成功できなくても、それ以外の分野でやがて大きな能力を発揮し始める人はいくらでもいる。不確かなものに、しがみつくだけが人生ではないのだ。
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