どっかで聞いた気もするけど、よく知らない言葉の一つ「ラニーニャ現象」。海流と大気の状態から、今後一年、日本全体が低温化する可能性がある現象がペルー沖で発生したらしい。まずい。寒いのは困る。それでなくても冬は苦手なのだ。大昔、私がまだ十代に差し掛かった頃、吉永小百合さんが「♪寒い朝でも、心ひとつで温かくなる…」と歌っていたが、あれは嘘だ。心ひとつでなんか暖かくならない。真冬の北国の寒さは、そんな生易しいものではないのだ。今でこそ、北海道のマンションは寒冷地用の造りになっていて、真冬でもそれほど気温が低くはならないが、とてもホームレスでは生活できない。文字通り凍え死んでしまうのだ。だから、頼まれてもいないのに真夜中に起き出す私としては「ラニーニャ現象」は困るのだ。奇妙なもので、夏場は思い出さないのに、冬場になると、幼い頃を思い出す。朝、目が覚めると、部屋の障子窓の淵のところにひっそりと雪が積もっている。室内なのに、窓は締め切っているのに、どういうわけなのか、窓の隙間から入り込んだ雪が白く細く乗っかっているのだ。それは見ようによっては“天使の羽”のようにも見えて美しかったが、現実は震えが来る寒さで、一刻も早くストーブを点けなければ手指がかじかんでしまう。水だって、朝一番の氷の刃のような水は、手の甲に刺さり、ひび割れを起こす。幼い頃、私は冬が来るごと神様を呪ったものだ。あの頃、我が家には仏壇があって、それはがんを宣告され、余命いくばくもないと知った母親が、奇跡に縋ろうと入った新興宗教の仏壇だったが、確かに奇跡は起きて、母親はその後20年ほど命を紡いだ。けれども、私には“仏様”というのは今一つ実感がつかめず、何かあると祈ったのは“西洋式の神様”の方だった。やがて、大人になって、和式の“神様”も祀るようにはなったが、どうも根本は“西洋式”にあるらしく、トイレと同じように“西洋式神様”の方が自然なのだった。考えてみると、私の神様を“和式”ではなく“西洋式”に仕立てたのは、クリスマスになるとプレゼントを届けてくれた慈善あふれる教会の牧師だったのかもしれない。それから、もう一つ、朝のラジオ番組で、どういうタイトルだったか忘れてしまったが『聖書』から抜粋した話か何かを扱っている番組があって、それを聴いていたからかもしれない。神様は確かに優しかったが、私の願いを聞いてくれるわけでもなく、ただいつも寄り添って、じっと寄り添って、黙ってそこに居るだけだった…。
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