本書は、『占星学秘密教本』で好評を博した著者が、結婚に特化した占星術の書を書き下ろしたもの。結婚の時期・相性・宿縁(絆)・複数婚・玉の輿婚・離婚について、独自理論を駆使して大胆に解説。また、その理論の正当性を主張すべく、著名人のホロスコープ149例を徹底検証している。ずばりタイトルどおり、プロ向きの奥義書であるものの、初級者が読んで理解できないものでは全くない。ある程度の西洋占星術の基礎知識さえあれば、スムースに本文を読解でき、著名人のホロスコープ実例研究も読み解くことができよう。
第1章・結婚時期…著者が若かりし頃、占い喫茶で依頼される鑑定の大半は恋愛・結婚について…。その実占に苦労した著者がたどりついた、結婚時期を表すトランジット惑星として最も主導的だった惑星は?
第2章・相性判断…日本での西洋占星術の黎明期、四人の占星家に導かれ、独学で占星術を学んだ著者が、古典的な「星座同士の相性」の観点から脱し、同じ惑星同士の間でアスペクトが成立する「共通アスペクト」が相性を占ううえで重要な役割を担うことに気づく。その「共通アスペクト」とは?
第3章・宿縁(絆)…「相性」が良いからと言って、必ずしも結婚は出来ない。結婚については、縁(絆)というものが強力に作用する。双方のホロスコープを重ね合わせる形で、主要な惑星同士でアスペクトを形成する「相互アスペクト」が多数あることが重要。カール・ユングが公表した実際の夫婦間に基づくデータにも言及しながら、「相互アスペクト」の神秘性に迫る。
第4章・複数婚…結婚観の劇的な変化にとまどいながら、新しい結婚占星術を模索する著者。現代女性を象徴する「複数婚」のサンプルには、ソフトアスペクト(120度・60度・30度・72度・144度など)よりも、ハードアスペクト(0度・180度・90度・150度・45度・135度など)が圧倒的に多くみられる。「現実派」「理論派」「行動派」で意志の強い女性達は、どのアスペクトに導かれて結婚を繰り返すのか。
第5章・玉の輿婚…知人のA美さんの運命的で劇的な玉の輿婚のストーリーを紹介し、玉の輿婚に特有なアスペクト、ならびに惑星同士のアスペクト線の交差が作り出す、特異な「アスペクト図形」の存在を知らしめる。
第6章・離婚…既存の占星学教科書では、「離婚時期」は明確に記されないことが多い。恋愛・結婚の別れに限らず、家族や親友との別れについても、あるトランジット惑星が関与していることを示唆し、「別れのアスペクト」を解説する。
※特別付録として、『この占いがすごい!』2017年版から「西洋占星学の誕生と発展」を再録。