『週刊新潮』が告発し、各TVのワイドショー等でICレコーダーに記録された“音声による証拠”が流されたことで、一躍世間に悪名をはせたのが豊田真由子議員である。実際、その内容は誰がどう聴いても、かばいようがないようなひどいものだった。ただ地元におけるこれまでの評判は決して悪いものではなく、物腰柔らかく、人前で声を荒げるようなことはなかった、というのが大方の感想らしい。したがって、かなり二面性を持った人物であることは間違いがない。それにしても秘書が次々辞めていったのは、特定の人物に対してだけでなく、日常的に、職場内の上下関係ではパワハラを行っていた何よりもの証拠ではある。どんなにエリートコースを歩もうと、どんなに頭脳優秀であろうと、人を“対等に見ることが出来ない方”は、精神的な部分に“欠陥としての闇”を持っている。そういう点で貴重な証言がある。豊田氏とともに、同じ中学、同じ高校、同じ大学を卒業した田中絵里緒氏の証言だ。彼女によると、仲良くなった頃、豊田氏が“秘密”として彼女だけに打ち明けたことがあるという。母親が父親からDVを受けているというのだ。“怖い父親”の陰で、弱い母親のようになってはならない、と思って育った可能性はある。もしかすると彼女は、今でも女性に対しては“やさしいのではないか”という気がした。実際、証言した田中氏は「やさしい豊田さんに戻ってほしい」と気遣った。もっとも、だから“許されるか”と言えば、それは違う。“弱い母親”になってはいけないが、男性たちを震え上がらせる“怖い女”になってもいけないのだ。実際、その“中間”を忘れている女性が意外なほど多い。
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