人は知らず知らずのうちに“誰かの目標”になっていることがある。女優だった故・南田洋子氏もそういう一人だった。彼女の晩年は必ずしも“大女優”に相応しいものではなかったが、病気直前までは誰もが認めるスターとして輝いていた。その南田洋子氏の従兄弟の娘に「山田洋子」がいる。彼女は自分と名前が同じ「洋子」だった“洋子おばちゃん”を小さな時から慕っていた。憧れだったと言って良い。中学生の時、イジメられている子の味方をしたら、今度は自分がイジメられる形となった。それがひどくなって不登校となり、自殺未遂までした。その後、学校は辞めて施設に入ったが、そこも合わずに脱走したりした。喧嘩っ早く、何度も問題を起こし続けた。孤独の中で、それでも“洋子おばちゃん”に認めてもらいたくて役者になったりもした。たまたま居酒屋で隣り合わせたのが、アームレスリング(腕相撲)の男性チャンピョンだった。何となく親しくなって、自分も“それ”をやりたいと思った。こうして2年足らずのうちに彼女はトップ選手に上り詰めたのだ。それから13年間、ずっと女子アームレスリング全日本大会で優勝し続けている。ここで私は思うのだ。もしも彼女に“洋子おばちゃん”がいなかったならどうだったのだろう。それでも彼女は強くなれただろうか。彼女は同じ名前である「洋子」おばちゃんから、幼い頃、可愛がられた。だから“洋子おばちゃん”に憧れ、“洋子おばちゃん”に認められたくて役者にもなった。アームレスリングでは「山田よう子」を名乗っている。みんなからイジメられ、不登校になり、自殺未遂までした少女は、たった一つ、自分と同じ名前の“洋子おばちゃん”から認められたくて生き続けた。そうして、今では“4児の母”だ。南田洋子氏は“不妊女性”であることを“悩み”続けていた。だから、ことのほか同じ名前の「洋子」を“我が児のように”抱きしめたりしたのだろう。そして、それが“いじめられっ子”となって虚無感を抱いた時、“生きていく支え”となった。人は“何”が“誰”に、どういう“結果”を与えるのか、誰も知らない。それを演出するのは“神様”なのか、単なる“偶然”なのか、誰も知らない。
「アメリカンドリーム」という言葉がある。文字通り「アメリカで夢を叶える」的な意味合いの言葉だが、この言葉につられて、どれだけの人が母国を離れているのだろう。そして、どれだけの人が「 続きを読む
海外のさまざまな観光地を旅行された経験がある方なら、だれでも感じたことのある違和感の一つに「歴史的建造物」や「遺跡」周辺と、それ以外の地域とでは明らかに“違う街”として扱われている 続きを読む
暦の歴史を調べると、いろいろと興味深い発見がある。その一つは、一年における開始時期についてだ。われわれは年初を太陽暦の“1月1日”に置いているが、歴史的には“そうではない時代”の方 続きを読む
昨年の12月だったか……「パーカーとか着るオジサン」論争というのがネット上であった。その時には、別にたいした興味も持たず「そんなことを言う女性が居るんだ」程度の認識だった。ところが 続きを読む
誰でも病気をすれば体力が失われる。その病気からは回復しても、体力そのものはすぐに戻らないケースが多い。タレントの壇蜜氏が最近久しぶりにTV番組に出たが、その頬肉が削られ、その目に眼 続きを読む
「姓名は“生命”に通ずる」と言ったのは、確か熊崎健翁氏だったような気がするが、文字通り「日本」が戦争に突入する気配が生じていた頃、俗に「熊崎式姓名学」とも呼ばれた“独自の理論”が急 続きを読む
11月4日にエジプトのカイロ近郊に出来た「大エジプト博物館」が一般公開される。この博物館は建設開始から13年が経って、ようやく完成をみた巨大な博物館だ。何しろ“東京ドーム”十倍に当 続きを読む
最近は少なくなったように思うが、昔はどこにでも「世話好きなおばさん」というのが存在した。特に親戚の世話好きなおばさんは、やたら、あれこれ、こまめに連絡をくれ、世話・面倒をみようとす 続きを読む
双子の人たちが、或る種の共通性を持っていることは、よく知られている。何を行うのでも、だいたい共通しているし、性格や体質や能力など「双子あるある」は、よく知られた話だ。実は、運命学的 続きを読む
シンガーソングライターのキタムラリョウ氏が今月24日から「行方不明」になっていて、警察にも届けてあるが、なにかを知っている人がいれば“情報提供”して欲しいと、妻で同じくシンガーソン 続きを読む