11月の第4金曜日、アメリカでは「ブラックフライデー」と呼ばれる。その7日後の最終金曜日は「プレミアムフライデー」と呼ばれる。この両方の「フライデー」が今一つ盛り上がらない。というか、もうマスコミ以外、誰も関心を示さない。少なくとも日本はそうなのだ。アメリカの場合は、ブラックフライデーが一年で一番“モノが売れる日”なのだそうだ。クリスマス商戦の前哨戦とでもいおうか。きっと、今年も“大盛況”だったに違いない。けれども、日本では、これをマネて導入しているお店も増えたのだが、それを目当てに来る客はほとんどいない。一つには「フライデー」そのものが、特別な日として認識しにくいからだ。日本企業の多くは実質“完全週休二日制”が定着していない。いや土日休みでも、その分、金曜日は残業となるケースが多い。金曜日に多くの企業が半日とか、午後3時終わりとか、せめて5時までとか、そういう風に変われば、その後、ゆっくり買い物をしようか、飲みにでも行こうか、という気分が生まれる。ところが、日本の企業の場合、11月の今頃というのは年末に向けてラストスパートをかけている時期で、定時上がりの企業は少ないのだ。さらに、もう一つ、宗教的な問題もある。日本では金曜日を「特別な日」とは考えないが、イスラム教国では「金曜礼拝の日」で休日としている国も多い。ユダヤ教国では「安息日」前日として夕方から外出する風習も多い。日本人の場合、音の響きとしても「ブラックフライデー」は“暗い金曜日”のようなマイナスイメージが強い。元々は“黒字になる日”で“ブラック”なのだが、“ブラック企業”等のイメージで定着している日本は、仮に安くなっても、何となく“まともな商品ではないのではないか”と勘繰りやすい。そういうわけで日本人にとって、金曜日は必ずしも“プレミアム”なイメージではない。それなのに強引に結びつけ、押し付け的に「プレミアムフライデー」を広めようとしたのだが、結局、腰砕けの状態で、何となく口に出すのも「恥ずかしい言葉」に変わってしまった。いっそのこと日本では「フライを食べる日」としてキャンペーンを張った方が、はるかに普及しそうな気がするのだが…。
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