1980年代、日本中の話題をさらった事件に「ロス疑惑事件」がある。最終的に容疑を掛けられた三浦和義氏が留置場自殺を遂げたので、その容疑は濃厚ながら、真相は今でも“闇の中”である。さて、私にこの事件を思い出させたのは昨年4月25日に起きた“大阪での事件”だ。実際には「自殺」として処理されていたのだが、昨日28日に韓国で“殺人事件”として“自殺者の夫”が逮捕された。この韓国人男性22歳は、昨年4月25日に大阪のホテルで“自殺処理”された妻と共に新婚旅行の途上にあった。彼によれば、その理由は判然としないながらも、妻が未明にトイレの中で自殺していた、と警察に通報した。検視の結果、ニコチン中毒死と判明。夫から詳しく事情を聴こうとしたが、早く本国に戻りたいということで、争った跡などないところから本人の希望を入れたようである。これに“不審”を抱いたのは生命保険会社だった。彼らは入籍していたが、それは両家に一切知らせることなく10日前に行ったもので、誰も新婚旅行として大阪に来ていることを知らなかった。その旅行保険は空港内で急きょ掛けられたもので、片方が死亡した時1500万円が受け取れる契約だった。新婚旅行なのに、最初から死亡原因である“ニコチン原液”を日本に持ち込んでいた。しかも、それは夫が海外からインターネットで購入したものだった。これらの事実が判明したことで、韓国警察は夫の自宅を家宅捜索し、携帯電話に「妻を殺して保険金を手にしたい」とのメモを見つけた。実は夫には、2016年12月にも、大阪で別の女性を殺害しようとした過去を持っていた。飲み物にニコチン原液を混ぜたのだが、本人がおかしいと気付き、一命をとりとめていたのだ。実際には“新婚旅行中に殺害を企てた”こと以外は「ロス疑惑」とは異なるのだが、考えてみると、新婚旅行中の海外のホテルというのは、ホテル側も干渉しない傾向があり、身内関係とも離れて、殺人が挙行されやすい舞台設定ではある。それにしても1500万円など2~3年もすれば使い果たしてしまうのに…。
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