精力的に問題作を問い続けて来た「知の巨人」立花隆氏が逝った。81歳の高齢であるから驚かないが、最近まで仕事をされていたようなので、あっという間の最期であった。けれども、或る意味では、もう追求すべき分野が無くなったのではないかと思うほど、この人の“追求した世界”は幅広く、文字通り“百科事典的”な役割を世の中に果たしてきた。この人の名が世の中に広まったのは『田中角栄研究』によってであるが、私はその当時、政治には興味が無かったので読んでいない。むしろ、あまり政治評論家らしくない風貌の人物が“政治家”を語っていることが興味深かった。その後も『日本共産党の研究』など“政治色”の強いジャンルでの執筆が多かった。私がこの人物の書いたものを本格的に読んだのは『宇宙からの帰還』からだった。そこには宇宙飛行士たちの興味深い「その後」の生活や「大いなる変化」などが書かれてあって、それまで漠然と抱いてきた“宇宙”とか“宇宙飛行士”とかのイメージとは、ぜんぜん別個な一面を知ることが出来た。例えば、帰還後に宣教師となって「神を語りだした元飛行士」のこととか、帰還後に精神の異常をきたしていった人物とか、これまで知ることのなかった“影の部分”が語られていて、それがなにより興味深かった。私は、宇宙飛行士というものを、もっと“超科学的な人物”というイメージで捉えていたので、そういう“不可思議な変化”を真正面から記録したことに立花隆氏への“驚き”があった。その後も『臨死体験』によって、多くの臨死体験を持つ人達のことを、感情や先入観に走ることなく真正面から追及した作品に尊敬を覚えた。「政治」や「お金」や「宇宙」や「死後」を扱おうとするとき、どこに視点を置くかは大変に難しい。その意味で、真正面から、それでいて感情を極力加えず、事実のみ記録していくことは簡単なようで簡単ではない。文字通り「知の巨人」だから出来たのだ。
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