人間の運命には、時として“計算できないこと”が起こる。2011年3が11日に起きた“東日本大震災”もそうだった。多数の人達が、その犠牲となり、多くの住居が一瞬にして失われた。“茫然自失”という言葉があるが、テレビで見ていた私たちでさえそうだったのだから、震災によって家族を失い、住居を失った人たちの心の中は、未だ“茫然自失”の日々が続いているのかもしれない。けれども、われわれはどんなときにも生きていかなければいけない。突然、住居を失っても、それが天災の場合には、その理不尽さをどこにも訴えようがない。黙って“仮設住宅”に入るか、親戚、知人の住宅に身を寄せるかしかないのだ。そういう時、われわれは初めて「運命」というものの存在を実感する。嫌でも認めざるを得ないのだ。そして一時的に“仮の住まい”に入って当面を過ごす。ところが、最初は“仮の住まい”として入ったはずの住居から、なかなか抜け出せなくなる時がある。自分の中では、あくまでも“とりあえず”と思って入ったのに、そこから身動きが出来ない状況が続くことがある。実は、運命とは不思議で、長い人生の中では、多くの人が“そういう一時期”を体験している。もちろん、それが4~5日で終わることもあれば、1か月以上続くこともある。1年以上に及ぶこともあれば、十数年にわたって続くこともある。“仮の住まい”だったはずのところが、いつの間にか“本当の住まい”でもあるかのように続いてしまうのだ。実際、大震災から6年たって、全国に散らばった避難者たちのうち、その後も“避難生活”を続けている人たちが12万人以上もいる。その内、仮設住宅に入ったままの人達だけでも3万4000人だ。もちろん、仮設住宅というのは本当の住宅とは違って、住宅としての設備が不十分であり、東北地方の寒さに耐えられるつくりではない。世界には信じられないほど多数の“難民たち”もいる。「本当の住まい」は、そう考えなおすとそのことごとくが“立派な住まい”に変貌する。
通常、政治家が“新党”を結成すれば、なんとなく一時的ではあっても“新鮮な雰囲気”が漂うものだ。ところが、今回の新党結成の記者会見は、そういう“新鮮さ”というものがまったく感じられな 続きを読む
単身者や核家族が多くなったことで、ペットを飼う人たちが増えている。犬や猫だけでなく、近年は“さまざまな生き物”をペットとしている例が多い。彼らのほとんどは、そのペットを「家族」とし 続きを読む
ときどき歴史上の人物が、歴史遺産的な事柄に対して貢献していた事実を知る。今回の貢献も、地味だが貴重な貢献と言える。ユネスコの「世界の記憶」国内候補として文部科学省が「三種の仏教聖典 続きを読む
人は最終的に“自分の居場所”を求めて生きて行く。どんなに恵まれた環境でも、そこに“自分が居ない”と思えば、その中で“倖せ”を実感することはできない。人は、本能的に“ここが自分の居場 続きを読む
歴史というのは、時として“逆戻り現象”を生み出す。日本は昭和初期(1920年代後半)の頃、結婚の7割以上が“お見合い”によるものであった。それが徐々に“恋愛結婚”が増えていって19 続きを読む
昔から「死人に口なし」というが、わたしは前から疑っている。ほんとうは死人でも“口がある”場合があるような気がするからだ。特に、殺人事件とか予期せぬ事故に巻き込まれるとかして亡くなら 続きを読む
作家の伊集院静氏が亡くなった。わたしがこの人に注目したのは、彼がまだ作家デビューしたての頃、たまたまその履歴に作詞家としてのペンネームがあり、その名の方で想い出す作品があり「おもし 続きを読む
きのう夕方、横浜に新しく出来た2万人収容できる大型ライブ会場で殺傷事件が起きた。ライブを視に来ていた40代女性が帰り際の通路付近で何者かに刺されたのだ。最初は気付かなかったというく 続きを読む
一時期、タレントの渡辺満里奈氏は“癒し系バラドル”のような存在で多くの男性たちから人気があった。それだけに“ネプチューン”の名倉潤氏との結婚は意外な組み合わせのような気がしたものだ 続きを読む
われわれはどうも誤解しているようだ。北朝鮮が“貧しく遅れた国”だという風に……。そう、誤解なのだ。もう北朝鮮は貧しくもないし、遅れてもいない。確かに、そういう部分も昔はあった。だが 続きを読む