奇妙な調査報告が報道された。パーソルホールディングスと東京大学の共同調査による会社員6000名を対象に行われた“残業が減らない理由”で、日本の企業の場合、管理職にある人間が積極的に残業を行い、何となくそれが社員にも伝播し、やがてそれが“当たり前のこと”として社内に広がり、その環境が自然なものとして受け入れられるようになる…というのだ。これを大学調査らしくまとめると「集中」→「感染」→「麻痺」→「遺伝」という風な“構図”として見立てているらしい。しかも、この調査によれば残業が月60時間以上に達すると「幸福感」が急激に高まる…というのだ。とても信じられない。私など会社員時代、独りだけ残業なしで帰っていたではないか。その一番の理由は“会社に拘束される”ことが嫌だったからだ。正直、会社の“奴隷”になるなんてまっぴらだった。それが、どうだ。60時間以上の残業で“幸福感”が高まる。つまり、会社に拘束されればされるほど“シアワセ”を感じてしまうのだ。相当なドM体質の会社員が多いからだろうか。だが、ここで興味深いのは、欧米ではそういった風潮は見られないことだ。欧米と日本では何が違うのだろう。日本人は「仕事」=「会社」という構図になる。その部分が欧米とは異なる。つまり、日本人は“仕事を愛する”ということと、“会社を愛する”ということとがイコールでつながっているのだ。だから、会社から“拘束される”ことは、会社から“愛されている”ことに繋がる。だから、会社から“愛されている”意識が強くなる長時間労働、残業時間の増幅を“より愛されている”と錯覚し、“幸福感”が強まっていくのに違いない。私のように「仕事」=「会社」などと考えられない人は、会社に拘束されることが苦痛に感じられるだけなのだが、「仕事」=「会社」を実感し、拘束されればされるほど“愛されている”と感じられる人は、残業にのめりこんでいくに違いない。
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