「大山倍達」と言えば“極真空手創始者”として格闘技好きなら誰もが知っている。伝説の「クマと闘った男」だ。世界的に“極真空手”を広めたことでも有名で、その門下生は4000名とも5000名とも言われる。その一方で、創始者亡き後の「極真会館」にはトラブルも多い。その後継者が誰なのか、本当のところよくわからない。一つだけ確実に言えるのは「孫」である大山照羅は“偉大なる祖父”の名を冠した“仮想通貨ビジネス”の代表となっているのだが、極めて妖しい人物だということだ。今年1月“覚せい剤”使用容疑でで有罪判決を受けた。さらに2月には“大麻所持”で現行犯逮捕された。偉大なる“祖父”や“父”を直系に持つ人物が、その威光を背負いながら破滅していく例は多いが、彼もまたその典型のようである。何しろ14歳から覚せい剤を使用していたというのだ。人は誰でも、その“家系・血縁”を択ぶことは出来ない。私のように父方先祖が“貧農の家系”で、母方先祖が“大名の家系”というのも珍しいが、どちらの「血」が濃いのか、私にはわからない。ただ忍耐強さは父方から身につけ、或る種の気品は母方から身につけたと勝手に思っている。そういう風に“都合良く”思えば、家系や血縁に押しつぶされることもない。おそらく「孫」の大山照羅は、そういう“かわし方”を知らなかったのだ。だから「大山倍達」に押しつぶされてしまった。それで少年時代から「薬」へと逃げたのだ。それにしても、14歳から覚せい剤に逃げる…というのはあまりにも脆い。大山倍達の孫で在る無しに関わらず、あまりにも愚かだ。そして弱すぎる。自分だけが“破滅していく”なら、それも仕方がないのだが、仕方がないですまないこともある。彼は祖父の名を冠した「仮想通貨」のビジネスをしているのだ。ところが未だその実態がない。投資者・購入者は募ったのだが、その資金は遊興費に消えたという説がもっぱらである。つまり「仮想通貨サギ」を行った可能性が強いのだ。やがて訴訟問題が起こって、その方でも祖父に“大きな汚点”を与えるに違いない。
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