ときどき格闘家が“悲劇の死”を遂げる。この人物もまた、その例に漏れない。けれども、この事件が不幸なのは「元世界王者」が“素手”ではなく、“刃物”を使って、妻を殺し、息子たちを殺し、自らも自害して果てたことにある。「世界王者」としてのプライドはどこへ行ったのか。4月22日深夜の横浜のコンビニ駐車場の中で、それは行われた。元格闘家が活躍していたのは十数年も前になる。元DEEPライト級世界王者の帯谷信弘は、一家四人“無理心中”の張本人として警察に発見された時「帯谷信弘」ではなく「土志田信弘」となっていた。資産家の元に“婿養子”に入っていたのだ。地元では“有名資産家”である土志田家のお嬢様である「妻」は、人目を引く美人だった。その父親に“礼儀正しいところ”が気に入られて“婿養子”へと迎え入れられたのだ。けれども、礼儀は正しいのだが、根っからの“格闘家”である彼は、土志田家の稼業などは向いていなかったようで、ほどなくして「格闘技のインストラクター」に戻る。息子が成長し出すと、その息子にも格闘技を教える。当然と言えば当然の行為なのだが、名門である土志田家としては、それが“好く映る”はずがない。義理のご両親との間に“決定的な亀裂”が生じ始めていた。妻である美穂子夫人も、どちらかといえば“実家寄り”の考えだった。本来は“その強さ”に惚れ込んだはずが、強いのは肉体だけで精神的には意外なほど“脆い”ことも、妻の愛情を徐々に失わせていった。こうして息子からは尊敬を得られても、それ以外の人からは“無能”のように扱われ、とうとう雇われていたインストラクターの職も失ってしまった。もちろん、妻の実家は資産家であるから、いざという時には生活には困らない。けれども、格闘技しかできない自分は“つまはじき”にされる。もし彼が結婚する時点で「婿養子」の意味をほんとうに理解していたなら、このようなことにはならなかっただろう。“婿入りする”ということは「今後は格闘技は趣味に留める」意識に切り替えなければならなかったのだ。なぜなら、地元では有名な「土志田家」に婿入りするのだから、その時点で「格闘家・帯谷」は“死んだ”のだった。それを理解していなかったことが、このような悲劇を生んだ。
北イタリアの田舎町にその大学はある。年間の授業料が250万円という大学だが、世界各国から優秀な学生たちが集まってくる。正式名称は面倒なので省くが「食科学大学」という3年制の大学だ。 続きを読む
不思議なことというのが、世の中にはよくある。その一つに「運気の共通性」というものがある。もっとも、これは私だけが言っていることで、他の誰かが言っていた言葉ではない。けれども、敏感な 続きを読む
大変に興味深い映画の全国上映が決った。正直言って、この映画は興味深いが、あまり“おすすめ”は出来ない。まあ、今の時代に“何となく”鬱積したものを感じている人には“おすすめ”と言える 続きを読む
アフリカ中央部に位置する「コンゴ」という国は、われわれにとってはあまりなじみ深い国ではない。したがって、どうしても“遠い国の出来事”と考えがちだ。ただ昔、流行(⁉)したエイズなども 続きを読む
わたしは「運命」というものを扱う仕事をしている関係から、どうしても人生的に“波乱の多い人”や“人生遍歴の激しい人”に眼が行きがちなところがある。そういう点から言って、この人は“良い 続きを読む
韓国の尹大統領は3日、TV演説を行い「非常戒厳」を発動した。戦争の時などを想定している“大統領権限”だが、すべての政治活動が禁止され、メディアなども統制を受ける事態となる予定で、突 続きを読む
人の言葉には「幸運」を呼び込む力を持っている言葉と「悪運」を呼び込む力を持っている言葉とがある。特に、不運なことが重なって、落ち込みそうなとき、自らに“言い聞かせる”かのような前向 続きを読む
こういうことを書いて良いかどうか、ちょっと迷った。だが、彼の言うことをまともに受け止めてしまう方がおられるかもしれないので、書いておくことにした。経済評論家で、このところ矢継ぎ早に 続きを読む
東京都が開始した独身者向けマッチングアプリ「TOKYO縁結び」が好評のようだ。9月から利用開始となったのだが、既に1万2千人が利用しているという。「都」という信頼できる自治体が提供 続きを読む
「死を選択する」という権利は“ある”ようで“ない”とも言えるし“ない”ようで“ある”とも言える。このほど英国で「終末期成人法案」という名の“安楽死法案”が、賛成多数で可決された。国 続きを読む