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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「充実の40周年」&「荒廃の40周年」


厳密に言えば片方は来年が40周年で、もう片方は昨年が40周年だった。けれども、どちらも“40周年”を強調してアピールしている。来年40周年の方が「歌手デビュー40周年」の薬師丸ひろ子氏であり、昨年40周年の方が「創刊して40周年」の雑誌『ムー』編集部である。そして、薬師丸ひろ子氏の方はそれを記念し1月25日NHK「SONGS」に出演、近年、歌手活動に力を入れてきた成果を披露する。自ら作詞した「アナタノコトバ」なども披露。けっして女優の片手間に歌うのではなく、むしろ最近は歌手活動をメインにしている密着映像なども加えるらしい。確かに彼女の歌声には透明感があり、子守歌のような“癒しの響き”がある。それはデビュー当時から変わっていないのだが、むしろ、さまざまな人生経験を経た最近の方が“癒しの威力”を増している。通常、歌手というのは若い時の方が“歌声”に艶があるものだが、俳優をやってきた方は中年以降に“より艶を増す”傾向がみられる。その代表格が彼女だと言って良い。一方の雑誌『ムー』編集部の方だが、近年はTVにも進出し、グッズ販売にも力を入れている。40周年を記念しウェブマガジン「ムーCLUB」の配信も開始するという。私も昔は『ムー』の信望者だったので、最初はTV番組なども期待をした。けれども、完全にそれは“期待外れ”以外の何物でもなかった。『ムー』はUFO・心霊・古代文明・超能力・予言・奇現象などを扱うミステリー雑誌である。70年代~80年代にかけて、とても充実した内容だった。けれども、近年、雑誌内容はどんどん魅力が薄れてしまった。何よりも雑誌から“緊迫感”が感じられないのだ。かつて「ノストラダムスの大予言」がブームになった時、この雑誌には“或る種の緊迫感”が感じられたのだ。UFOによる“誘拐多発”や“家畜惨殺”、ユリゲラーなどによる“超能力ブーム”でも、何かしら“神秘”や“脅威”が手の届くところに有った。けれども、今の『ムー』には何の緊張感もない。明らかに内容的に“荒廃”してしまった。TV番組などは単なる“同好会番組”でしかない。どうして昔のような“緊迫感”のある雑誌やTV番組がつくれないのだろう。「真実に挑む」という姿勢が、どうして失われてしまったのだろう。

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