「single-blog.php」* 有料カテゴリ:「今日の迷信・余言・禁言」は月額1,200円で読むことが出来ます。// ざっくりとは終了 // Header画像を変更する事

今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「全員女性」の中から択ばれるに相応しい作品


今回の「芥川賞・直木賞」は、共に女性であった。直木賞の方は窪美澄氏(56歳)の「夜に星を放つ」という作品に、芥川賞の方は高瀬隼子氏(34歳)の「おいしいごはんが食べられますように」という作品に与えられた。近年、小説本が売れないせいもあって、男性作家が少なくなった。おそらく本業として小説に取り組んでも、得られる報酬が少なくなっていることで、男性たちが“作家を目指しにくくなった”せいではないか、と私には思われる。同じ“描く世界”を択ぶなら、漫画家とか、漫画原作とか、そういう分野の方が“世界的な購読者”を得られて、莫大な収入にもつながる。日本語はまだまだ“小説としての翻訳”はハードルが高い。だから最初から英語圏で作家活動をする人が出てきたりする。そういった背景を背負っているので、今回の芥川賞の候補者たちは全員、女性だった。もしかしたら、今回はたまたまそうなっただけかもしれないが、近年、若手の男性作家が少なくなっていることは間違いがない。その“全員女性”の中から択ばれたのは「おいしいごはんが食べられますように」という何となく“ほのぼの系”を連想させるタイトルだが、どうも実際の内容は違っているようで、読後感想として並んでいるのは、職場における“微妙な対人関係”というか、“本音と建前の世界”というか、多くの人が何となく感じながらも“あえて踏み込まない”領域を扱った作品のようである。芥川賞というのは、元々“未開拓の文学領域”に挑む作品を評価する文学賞であるから、そういう点では“いかにも現代的な視点”で、しかも男性には“書きにくい表現方法”を使って書いている点で、もっとも受賞にふさわしい。近年の会社組織は「ハラスメント」ということを必要以上に重視する。私は、もう何十年も前に“会社組織”というものから離れているので、そういう意味では“ハラスメントなどと言う拘束”がなかった時代に勤めていた。正直、いまだったら私はとても勤まらない。ただ現代の“そういう在り方”が組織社会として正しいのかというと、大いに疑問はある。けれども、現代の若い方達は“そういう中”で生きていかなければならないのだから、そういう人達にとって「どう生きていけば良いのか」考えさせる“一つの指針”にはなりそうな気がする。
「ex-module-past-post-list-01.php」出力:single-post用の過去記事ループ処理

過去の記事一覧今日の迷言・余言・禁言