私はこれまでにも何度か「読めない文字を使った命名はすべきでない」と記してきた。今回は正にその典型である。昨日、プロ野球の日ハムに新規加入した元オリックス・金子千尋(かねこちひろ)選手の入団発表があった。その席で、金子選手は新たな選手登録名として「金子弌大(かねこちひろ)」として再出発する旨を公表した。そして、この“改名”について本人から「僕は風水をやっていまして、その関係からこの名前に変えることにしました」との説明があった。正直、いろいろな意味で残念な改名である。まず、彼は「風水から…」という表現を使ったが、改名は「風水」にはない。もっと素直に「姓名学」とか「姓名判断」とか言えばいい。もし、本人自身が命名したのであれば「この文字を使うと画数が良くなるので…」と素直に言えば良い。もし誰かに命名してもらったのだとしたら、その“風水師”だか“姓名術師”だか知らないが、その人の名前を出せば良い。こういう読めない文字の改名は、絶対にすべきではない。日本で普段使われていない文字を使うと、多くの人が苦労する。新聞や雑誌、TVやネット関係者も、いちいち“文字変換”を行わないと表記できない。多くの人に苦労を掛ける名前は、まずその時点で“良い名前”とは言われない。読み方だって、このニュースを知らない人達は、まず100%読めない。そして書くのも間違いやすい。その時点で、すでに「アウト」なのだ。彼は、多分、画数的に「こちらの方が良い」と思ったことだろう。けれども姓名というのは“画数”だけでは決まらない。現に同じプロ野球選手で、改名した人たちがたくさんいるが、その後どうなったか。今岡誠→今岡真訪、今江敏晃→今江年晶、中島裕之→中島宏之、川井進→雄大、平尾博司→平尾博嗣…改名してのち大きく飛躍した選手がいるだろうか。特に、オリックス時代の金子選手は、球団でただ一人スコアボード名が「金子千尋」とフルネームで記された。それは“もう一人の金子選手”が入って来た2010年途中からだが、その年、フルネーム表記されたのち彼は大活躍する。そしてオリックスで初めて“年棒1億円超え”の選手となる。この事実をどうして忘れてしまったのか。これまでは「ちひろ」と声に出して声援してくれたファンも、これからは「かねこ」としか声援してはくれない。ボードには「金子弌大」と書かれていても「ちひろ」と呼ぶのは違和感を持つ。それに「姓」と「名」の文字としてのバランスもすこぶる悪い。スポーツ選手としての“躍動感”が感じられないのだ。改名は「姓」に相応しい「名」を当て嵌めないと、“生きている名前”にならない。“生きている名前”にならないと“大衆の中”に埋もれていく。
オリンピックを「平和の祭典」というふうな表現をしていたのはいつだったろう。いや、今でもだろうか。まさか、もう誰もそんなことは信じない。いろいろな意味で、オリンピックは汚れてしまった 続きを読む
ときどき“ややこしいこと”をする人がいる。そしてそれが妙に注目を集めて、欧米においては“寵児”として人気者になったりするケースも多い。そういう人物の一人が「アヤ・ナカムラ」だ。果た 続きを読む
わたしは動物たちに関して詳しくないのでわからないが、犬は「飼い主」を求める性質を持ち、猫は「飼われた家」を求める性質を持つ、ということは知っている。つまり、どこまでも飼い主を捜し求 続きを読む
国家の“経済運営”に大きな役割を果たすのが中央銀行の「利上げ」と「利下げ」の決断だ。現在、その「利上げ・利下げ」の両方で、日本とアメリカ…それぞれに“決断の時”が訪れようとしている 続きを読む
近年、アスリートたちの“早熟化”が進んでいる。あらゆるスポーツの分野で、幼い頃からの“英才教育”とでもいうか、特別指導が行われていて、それが実を結んで、早くからその能力を存分に発揮 続きを読む
世間の9割方が、今回の米大統領選は「トランプで勝負あった」と見ていたのに、ここにきてバイデン現大統領が「撤退」を表明。現副大統領である「カマラ・ハリス女史を推す‼」と方針転換した、 続きを読む
“時代の変化”はどうしようもなく、やって来る。それは誰しもが経験することで、どの年齢の人たちもが、いずれは感じるようになる。問題は、その変化に“自分を合わせて”生きて行けるかだ。こ 続きを読む
異常気象というのは、時として思いもかけぬ「発見」をもたらす。ブラジル南部を襲ったのは記録的な豪雨だった。それによって多数の地域で洪水とか土砂崩れなどが起こったのだが、それによって視 続きを読む
その名前は確かに父親が日本人であることを物語っていた。ファビオ・トシロウ・キクオ氏(42歳)は、6年間交際した相手であるブルーナ・ビジャリーニさんとの結婚式を無事に終え、翌々日には 続きを読む
第171回目の直木賞が、一穂ミチ氏に決まったという。最初は同人誌でボーイズラブ小説を手掛けていて、それが編集者の眼に止まり、近年、一般小説に転向していった作家らしい。それは良いのだ 続きを読む