私は以前から「世の中の平等」をうたう一部の団体が、ちょっとした言葉や行動にも“過敏”に反応し、すぐに「差別」であるとか「蔑視」であるとか批判し過ぎることに疑問を持っている。人間にはさまざまな観方や捉え方があって、むしろ“一方向”ばかりの観方や捉え方を押し付けることの方が“非人間的”に思える。われわれはコンピューターではなく、あくまでも人間である。それぞれの人間には、それぞれの育った環境や社会から生じた“異なった価値観”“異なった感想”というものがある。その方が自然であり、それを無理に“一方的観方”として強要しようとするのは問題がある。東京五輪の森喜朗会長が窮地に立っている。彼はJOC評議委員会の席上で「女性が沢山入っている理事会というのは時間が掛かります」と述べたという。ごく普通の一般論として、ご自身の感想を述べたに過ぎない。これのどこが「女性蔑視」なのだろう。もしも、これに続いて「だから女性は加えるべきではない」とか「短時間で済ませたかったら女性は減らした方が良い」とか、そういうことを言ったのなら批判しても良い。けれども、彼はただ単に過去の経験としての“実感”を述べたもので、しかも、それは特別に的外れなものではない。女性が男性よりも、一つのものを選択しようとするとき、時間を掛けがちなのは誰もが感じている事実ではないか。そんなことは誰だって経験している。それを口にすることが「蔑視」だなどと決めつけるのは、あまりにも“過剰反応”過ぎる。大体、日頃、差別意識の強い人ほど「平等」「平等」と騒ぎ立てる。人種問題でも、宗教問題でも、性差問題でも、貧困問題でもそうであるが、本来、差別意識の乏しい人は、特別に騒いだりせず、元々差別などしないものである。あれこれ騒ぎ立てるということは、それだけ、その人自身の中に“差別意識”が存在しているからではないだろうか。もちろん、森会長というのが、これまで比較的“問題発言”を繰り返して来ていることは事実で、それゆえの反応であるのかもしれない。けれども、それならなおのこと、それ自体が差別であり、平等さを欠いた行為と言わなければならない。NYタイムスだけでなく、一部マスコミ人にも、そういう発言の目立つ人が居る。差別問題を発言するなら、まずは自分自身が日頃から周囲の人すべてを“平等に扱っているか”考えたうえで発言すべきである。
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