「single-blog.php」* 有料カテゴリ:「今日の迷信・余言・禁言」は月額1,200円で読むことが出来ます。// ざっくりとは終了 // Header画像を変更する事

今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「少子化」の根源は「価値観の変化」にある


なぜか今になって急に「少子化」の問題がクローズアップされてきた。日本人の出生数が一年間に“80万人割れ”となって、ここ30年間で“三分の二”まで減ってしまって、その減り方がどんどん加速していることがデータ上で示され「国」や「行政機関」が急に慌てだした……という感じがする。ただ、その根本原因が解かっていない。“経済的な問題”を指摘する人が多いが、確かにそれも原因の一つではあるが、昔から「貧乏人の子沢山」ということわざもある。必ずしも、経済力と出生数は比例していない。“子育て環境の問題”を指摘する人も多いが、それは勘違いだ。なぜなら、戦争中の日本は“国策”も手伝って出生数が多くなっていた。戦争中が“子育ての環境”として相応しいわけがない。それでも、子供を産んでいたのだ。「強国日本」を作るためだった。ところが実際には戦争中であるから、多くの子供が幼くして亡くなっていった。それなのに、子供を産み育てようとする人は多かった。実は、ここに「少子化」のヒントが隠されているのだ。つまり、子供を産むことが“将来的な幸福につながる”と考えれば、人は子供をつくろうとする。ところが、近年、この根本的な発想が失われつつある。子供を産むことで“将来的な負担が大きくなる”と考える人が増えてきたのだ。だから「産もうとしない」人が増えているのだ。いちばんの原因は“そこ”にある。要するに価値観が変わってきている。昔の日本では、子供が沢山いる方が「老後が安心」と誰もが思った。子供達が成長していけば、必ず、その子たちが「親を養ってくれる」ことになっていたからだ。それは“暗黙の約束事”だった。だから、結婚をして“子供が産まれない”ことは“不幸なこと”とされていた。「老後の面倒を誰がみてくれるんだ」という発想になったからだ。けれども、現代はどうか。だれも「子供たちがいるから老後は安心」などと言わない。むしろ「子供の将来が心配で死ぬに死ねない」というような人達が多くなった。子供が自分の収入だけで生活が成り立たないケースも増えてきている。つまり、昔は老後の面倒を子供たちが観ていたが、今は子供たちの面倒を“老後になっても観なければならない”状況に変わりつつある。もちろん、それは「日本」の経済成長が止まっているからだ。ここ30年ほどの間に「日本」の経済力は、各国に追い抜かれ始めた。その30年間で少子化がどんどん進んだのだ。ただ“急速に進んだ”のいは、ここ6~7年のことである点は重視すべき事実だ。この6~7年の間に日本では「多様性」ということが強く言われるようになった。つまり、結婚して、家庭を持って、子供をつくって……という、これまでの“オーソドックスな価値観”をやんわりと“否定するような考え方”を政府もマスコミもこぞって喧伝しだした。もちろん、世の中が“そういう方向”に向かって徐々に流れているのは否めない。ただ行政やマスコミが“それ”を強く後押しし始めると、多くの人の価値観が変わる。結婚をしない選択。子供を産まない選択。その方が“多様性”につながるからだ。いったん変わっていった価値観を、元に戻すのは容易ではない。「日本」は、そういう意味で崖っぷちなのだ。
「ex-module-past-post-list-01.php」出力:single-post用の過去記事ループ処理

過去の記事一覧今日の迷言・余言・禁言