よく企業間では“訴訟合戦”が行われたりする。稀に男女間でも“訴訟合戦”を行うことがある。その典型的な例が、大阪で起こった。2008年8月、女性は離婚して間もない30代前半の会社員だった。心身とも深く“傷つき”離婚していた彼女は、自分と同じような“心の傷”を持ち、その痛みを分かち合えるような男性を本能的に求めていた。彼女はインターネットの“交流サイト”で「40歳で独身の外科医」を見つけた。離婚歴はあるが子供はいない。彼女にとって理想的な条件だった。こうして、彼女はその外科医との交際を始めた。彼は「お墓の中まで一緒に…」という“殺し文句”を何度も使った。彼女は彼との結婚を夢見た。ところが、いざ“結婚”と迫ると「借金があるため結婚話を進められない」と逃げ腰になった。2013年11月、しびれを切らした彼女は「結婚してくれないなら別れる」と強気に出た。そうして2014年4月にはネットで知り合った外国人男性と“良い仲”となり、いったん完全に彼とは別れようとした。けれども、彼は「借金には暴力団関係が絡んでいる」などと言いながら接近し、今度こそ「必ず結婚する」と言って関係を引き戻した。彼女は周囲に「2015年1月に結婚」と告げ、会社も辞めた。ところが、その後、彼の話が全て“嘘”であったことを知る。彼は歯科医であり、最初から妻子がいたのだ。怒った彼女は、ネット上であれこれと“彼に対する書き込み”を行った。実名を挙げて行った。さらに大阪地裁に“結婚サギ”の訴訟を起こす。825万円の損害賠償を求めたのだ。一方、彼の方も仕事上に支障が出たとして、女性に対し“名誉棄損”の訴訟を起こす。500万円の訴訟で応じたのだ。その結果、大阪地裁は男性側に“110万円の支払い”、女性側に“30万円の支払い”を定めた。これを不服とする男性側が、高裁で争ったのだが、結局、男性側の支払金額が“190万円に増額”される形で結審した。結果的に“泥仕合”となった男女だが、表面上は“勝訴”となった女性の方も、決して心愉しく使えない“賠償金”と、遠く“戻らない歳月”と、ずたずたとなった“深い心の傷”を引き摺りながら生きていくのに違いない。
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