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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「心身とも癒す看護師」のはずが…


看護学校入学時に「心身とも癒す看護師」を目指していた一人の女性は、実際に看護師となって8ヶ月後「何を考え、何をしたいのか、自分に何ができるのか、わからなくて、苦しくて…こんな甘ったれで、ごめんなさい」という遺書を残し、自らの命を絶った。看護師を目指したのは、同居していた祖父母が認知症や糖尿病を患い、看護師の持つ役割や重要性を肌で感じたからだった。それだけに新人看護師として、配属された肺がんや肺病患者の病棟で5人の患者を受け持つことになり、最初は“患者達の心身を癒そう”と必死だったに違いない。けれども元々“胸を患っている”患者達には、簡単には“心を開かない”人達も多い。“心・身”の方の「心」の方を、新人看護師が癒すのは難しいのだ。それならばと今度は「身」の方を、少しでも確実に“癒そう”と彼女は努力する。だから彼女は自宅に戻っても、必死に勉強しなければならなかった。朝4時半には起床し、6時のJRに乗り、勤務先病棟へと向かう。本来の出勤時間よりも早く着き、受け持ち患者の状態を把握したかったからだ。そうして過酷な一日が始まり、すべての対応を終え、先輩看護師に報告し、自宅に戻るのは深夜0時頃となる。そこから自宅での不足知識を補うための勉強が始まる。当然、睡眠時間は2~3時間となる。その彼女が「どうやったら病院に来なくて良いか、存在を消してしまえるか…」と友達にメールを送ったのが7月下旬、新人看護師は入って数か月後には“ギブアップ”寸前だったようだ。そして11月30日には号泣して帰宅。その二日後、ひとり暮らしのアパートで遺体となって発見された。彼女の母親は、娘の死を無駄にしないでほしいと「労災認定」を求め札幌地裁と闘っている。圧倒的な看護師不足を認めながらも、労働基準監督署では、うつ病発祥の労災認定は100時間くらいの時間外労働とはねつけている。こうして“心身を癒そう”とした看護師は、“心身を蝕まれて”亡くなってしまった。

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