書こうか書くまいか、私には珍しく迷った。けれども、もう20年も前のことなので“懺悔”的な意味も含めて書くことにした。先日、パリのノートルダム寺院が焼けたが、あの映像を見ていて、私には何故か20年前の“パリでの出来事”が悪夢のように蘇えった。あの日、私はパリ市内のホテルに居た。仕事仲間たち多数でヨーロッパ観光に来ていたのだ。それがノートルダム寺院だったかどうか確かな記憶はない。もしかすると別な教会だったかもしれない。とにかく教会内のロウソクに火を灯すオプションがあった。それを灯すことで“永遠の愛”が約束されるという言い伝えだったような気がする。ところが、私は何度試みても“火が灯らない”のだ。焦ったが、後ろで待っているのでどうしようもない。結局、灯せないまま、その列を出た。その時、連れ立っていた女性はすぐに火が灯ったのだが…。その晩、深夜、ホテル内から電話がかかってきた。おかしい。けれども、私にはその予感があったのだ。すぐに飛び起きて受話器を取った。ホテルフロントからで、私の名前を確認し、日本から電話が入っている、と告げた。私は蒼白になった。訊かずとも内容が把握できたからだ。やがて妻の押し殺したような声がした。「誰と泊まっているの?」「いや、独りだよ」「……そう言ってたわよね…フロントの人に確認したの…独りじゃなかったのね」「いや、違うんだよ。それは…」「信じられない」「いや、本当に違うんだってば…」「帰って来ても、家に入れないわよ」電話は一方的に切られた。後から起き出した女性が、きょとんとしていた。後悔しても遅いが、私は不倫相手と旅行に来ていたのだ。実は、私には何となく日本から電話が入りそうな予感があった。なぜか行くずっと前から、そういう予感がしてならなかった。だからツアーの営業マンにも、ツアーガイドにも、その両方に、万一自宅から電話が入っても部屋には繋がないようにと依頼していた。特に営業マンには正直に事情を話して、大丈夫でしょうかと確認までしていた。「大丈夫ですよ」営業マンは笑っていた。ところが、それらの防波堤をも乗り越えて、我が妻は北海道の江別からパリのホテルを探し当て、電話を入れて来たのだ。う~ん、あっぱれ、などと言っている場合ではない。私は蒼白になった。そうして、正直、その後どこをどう巡ったのか、今となってはよく覚えていない。とにかく、この件が元で私たちは離婚した。神の怒りが、私の“不徳の愛”を許さなかったのだ。
人生というのは、どこでどうなるか、まったくわからない。令和の“若い人達”は、簡単に“自分の将来”をAI予測したりするが、人生だけは“予測通りにはいかない”のが常なのだ。わたしなどに 続きを読む
社民党の副党首である大椿ゆうこ氏に対しSNSで“殺害予告”があったとして、昨日、緊急記者会見が行われた。最近、こういった感じの騒動が多く、過激発言をする政治家には“危険”が伴うよう 続きを読む
文学賞として権威ある「芥川賞」と「直木賞」の選考会が行われ、今回は双方の賞共に「受賞該当作なし」と決まった。それぞれの賞に対する選考会は、午後4時から同時に始まったが、芥川賞の方が 続きを読む
昨年の調査で日本人女性と韓国人男性との“結婚”が急増し始めていることが明らかになったという。全婚姻数の内の10%を占めるまでになって来ているというのだ。前年比との比較でも40%増だ 続きを読む
最近の日本では「本音でモノを言ってはいけない風潮」が強い。それが「令和」を生きていく上では必須のようだ。ほとんどの人たちが“その風潮”に習って暮らしている。だから、たまに、そうでは 続きを読む
今から150年ほど前にオランダに生れた女性が、やがてフランスにおいて“踊り子”として脚光を浴び、さらに“ドイツの女スパイH21号”として戦争時に活躍する。やがて密告によって逮捕され 続きを読む
昨日も、北海道の函館に近い福島町で52歳の男性が襲われた。早朝、新聞配達の男性が戸建ての玄関に新聞を差し入れようとした瞬間を襲われたらしい。たまたま遠くから目撃した男性が居たのだが 続きを読む
わたし自身も人のことを言える年齢ではないのだが、ふと彼女のプロフィールに記された年齢に眼が止まった。もう松居一代氏も“68歳”だったのだ。現在、アメリカで単身で暮らしているらしい。 続きを読む
今年の株主総会が何事もなく終わって、一応のケリが付いたかのように視えていたフジテレビ(厳密にはフジ・メディア・ホールディングス株式会社)だが、どうも、そうでもないらしい。その後も、 続きを読む
ここ数日、日本国内でも各地で猛暑や酷暑の状態が続いているが、その少し前から欧州においても熱波の状態は続いていて、各地でじわじわと“その被害”が拡大している。欧州の12都市、すなわち 続きを読む