『婦人公論』の4月号に最新の小保方晴子氏の画像が載った。「STAP細胞騒動」から既に4年が経過していた。ほぼ同時に、彼女が同誌に連載していたエッセイと新たな原稿を加えた『小保方晴子日記―死の淵を彷徨った孤独な闘いの記録―』も出版された。人間には、時々“不条理な運命”が待ち受けていることがある。最初、小保方晴子氏が「STAP細胞発見」の記者会見を行った時、その笑顔は晴れやかで美しかった。マスコミはいっせいに“STAP細胞”ではなく、彼女にスポットライトを浴びせた。けれども、その後、次々に“疑惑”が指摘されるようになる。理化学研究所は態度を一変し、自分達には関係がない、という姿勢に転じた。やがてマスコミも“袋叩き”のように、彼女に対してバッシング報道を始めた。その結果「若きノーベル賞候補」だったはずの彼女は孤立無援となって、その地位も、職場も、博士号も奪われていった。マスコミは彼女を“笑いもの”にし、精神科に入院させるまでに追い詰めていった。もし、彼女が自ら意図的に論文をねつ造したのであれば、そういう事態に追い込まれたとしても、多少は仕方がない。けれども、もし、彼女に“世間を欺こう”とする意識が全くなかったのなら、精神科にまで追いやったマスコミは「集団モラハラ」以外の何物でもない。私はこの件に関して、当初から不思議に思っていたことがある。彼女が“割烹着を着せられた”ことである。それは上司であった笹井芳樹氏の指示であった。もし彼女が最初から“世間を欺こう”としたのであれば、どうして割烹着など着るだろうか。そんな恰好をしたら、“正規の科学者”に見えないではないか。世間を欺こうとする者は、それらしく見えるよう注意を払うものだ。“正規の科学者”に見えない姿をさらすなど、絶対に行わないはずなのだ。こういうことはあまり書きたくないが、笹井氏は成功を焦っていた。自分より“格下”だと思っていた山中氏にノーベル賞が先に与えられたことで焦っていた。小保方氏が実験に失敗し、何度も泣き崩れているところを、彼は見ていた。すべてを失った小保方氏に手を差し伸べたのは瀬戸内寂聴氏だった。2016年6月、寂聴氏との対談という形で、小保方氏に「気」を注入したのだ。すべてを見通す“寂聴氏の眼”は、こうして“地獄”から一人、また一人救い上げていくのだ。
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