俗に「カリスマ社長」と呼ばれる人物は多い。その中でもマスコミに多くの話題を提供し続けているのが前澤友作氏だ。10月1日から、その社名を「スタートトゥディ」から「ZOZO」に変更した。ファッション通販「ZOZOTOWN」社長として“華やかな話題”に事欠かない。女性遍歴や絵画のコレクターとしても注目を集める。先ごろ、民間人として初めて2023年に8名を引き連れ、総額750億円かけて「月旅行」を行うとぶち上げた。何んとも勇ましい。宣伝を兼ねているのか、あけっぴろげの交際で女優・剛力彩芽氏との恋愛も進行中だ。先日は個人としての納税額が70億円に達しそうだと公表している。まあ、好く捉えれば“こそこそするのが嫌いな性質”なのであろう。ただ心配なのは、このところ本業の方がギクシャクし始めていることである。まず、株価が急落している。7月半ば4900円近くまで高騰したZOZOだが、このところ3000円付近まで急落している。大口の投資家たちがZOZO株を手放し始めたのだ。これは別に彼の恋愛や月旅行を心配してではない。投資家たちはそんなことには関心がない。企業として「ZOZOTOWN」の発展性に疑問を持ち始めたのだ。前年比26%減収に着目してのことだ。もう一つ、前澤氏が意気込んで始めた“ZOZOスーツ”の評判が良くないことだ。自社のプライベートブランドとして昨年スタートさせた。ところが実物の完成までに時間が掛かった。“ZOZOスーツ”を着用して、全身のサイズを計り、自分にピッタリの洋服を着る、オーダーメードだと時間もかかり料金も高くつくが、“ZOZOスーツ”で申し込めば安くて速く、自分にピッタリのスーツが出来上がる。理想的なアイディアのはずであった。ところが、どうもこのスーツの評判が良くない。中々測れないというのだ。それに面倒で時間もかかるらしい。さらに申し込みから実際に手元に届くまでにも時間が掛かる。予定とはいろいろな部分で“違い”が生じ始めている。私は、それよりも、誰もが“自分にピッタリのスーツ”を望んでいるのか疑問なのだ。まず、現代は昔のようにスーツ着用の人は少ない。日本以上に、海外ではもっと少ない。というか、海外でスーツを着用するような人たちは総じて裕福である。これまで通り“オーダーメード”で何ら問題はない。自分自身で計測しなければならない“ZOZOスーツ”に飛びつくとは思えない。そのピッタリスーツだが、私にはシャツの背中が気になった。胸部はピッタリなのだが、背中は腰に向かう部分がゆるゆるで見た目にピッタリではない。それに、これだと“好くない体形”の場合には、それをカバーできない。自分の体形の欠点をカバー出来るようなスーツの方が“求められている”のではないだろうか。
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