誰でも生涯に一度くらいは「死んでしまいたい」と思ったり、みんなの前から「消えてしまいたい」と思ったりするものだ。もし、それを実践したなら、どうなるのだろう。ここに興味深い実例がある。昨日、警視庁は昨年6月に東京の江戸川で意識不明の状態で救出され、その後に死亡された男性が、家族の方々に遺体を引き取られ、火葬・埋葬し、一年経った後、生き返って来たという報告がなされたことを苦渋の面持ちで発表した。そう、まぎれもなく“生き返って来た”のだ。どうして、こんな奇妙なことが起こったのかというと、遺体を確認・引き取りに来た3人の家族が“見間違えた”からである。う~ん、家族の顔を3人で“見間違える”って、本当か。まあ、よほど似ていたのか、よほど取り乱していたのか、3人で結託をしたのか、いずれかしかない。ともかく、遺体は“家族”に引き取られ、そして火葬・埋葬された。そして一年。ひょっこり、本当にひょっこりと、死んだはずの40代の男性は家に帰ってきた。こういう時、本人は「ただいま」と言えるのだろうか。そして家族は「お帰り」と言えるのだろうか。とにかく、家族がうろたえたことだけは間違いがない。ところが、連絡を受けた警察の方もうろたえてしまった。何しろ、家族に引き取られたはずの遺体が“違っていた”というのだ。確かに3人とも「間違いありません」といったではないか。じゃあ、誰だったの? ということで捜すと、遺体が引き取られてすぐに「行方不明の捜索願」を提出していた家族が居た。その30代男性だったということがやがて判明する。どちらも気まずい。いや警察だって気まずい。余計なことだけど、生命保険とか、こういう場合はどうなるんだろう。半分ずつ分けましょう……とか、出来るわけないだろ。職場の方はどうなったか、訊きたいところだが誰も訊けない。
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