われわれは普段、自分の“祖国”とか“郷土(ふるさと)”とかを忘れがちである。正確に言えば「…の大切さ」を忘れがちである。特に、さまざまな理由から自国を離れて暮らしている人、或いは郷土を離れて暮らしている人、その地に住み着いて長ければ長いほど「祖国」や「故郷(地元)」は“遠いもの”となる。今回の“新型コロナ騒ぎ”は、多くの人に“自らのルーツ”ともいうべき「自国」或いは「祖国」というものを、及び「生れ故郷」或いは「実家ある地元」というものを、改めて“再認識”させる結果になっている。どうしてそうなってしまったのかというと、最終的に人間は「自国民」或いは「地元民」を優先するからだ。だから、各国が自国を“封鎖”し、或いは暮らしている街・地域を“封鎖”する作戦に出ている。日本におけるアメリカの大使館が、そこに暮らす外交官とその家族に対して“アメリカ本国に戻る”ことを通達し始めた。強制ではないようだが、勧告し始めたのだ。おそらく長引けば、どの国であっても、同じような措置を取るのではないか。海外に暮らす日本人に対しても、各国大使館を通じて、日本に“戻りたい人達”を募っている。もはや、世界戦争が始まったかのように、それぞれの国が「本国に戻るよう」呼びかけ始めた。このような時代が来ると、いったい誰が予測しただろうか。“時代”は時として“後戻り”をする。それは決して珍しいことではない。歴史を見ていくと、何度もそういう時期を経験している。そうやって一時的に後戻りをしながら、しばらくして再び、前へと歩み始める。それが“人類の歴史”なのだ。丁度、太陽系の惑星が、常に“順行”していくのではなくて、時々“逆行”したり、“停滞”したりしながら、それでも長い目で見た場合には“前に進んでいく”のと同じように、人類は進んでいく。そういう意味では、こうやって“いったん後戻り”するのも、人類の歴史としては必然なのかもしれない。実際、われわれは大正時代に欧米の文化を取り入れて、俗にいう「大正モダン」の文化を花開かせていた。ところが昭和の時代に入って“太平洋戦争”となって、日本における“欧米の文化”はことごとく排斥された。ところが、鎖国時代とは異なり、日本独自の文化として“花開く”ことはなかった。経済がひっ迫していて、それどころではなかったからだ。だから、よく“経済的な成長”が精神的にマイナスであるかのようなことをいう人がいるが、それは逆なのだ。本当に経済がひっ迫している中では、ほんとうに優れた“芸術作品”も“芸能作品”も産れて来ない。優れた“科学製品”も“技術製品”も産れて来ない。さまざまな文化や民族や人種が刺激し合う中で“新たなる文化”“新たなる文明”が誕生する。そういう意味では、一度解体されて、もう一度集まる状態となった時に“素晴らしい文化・文明”が花開きだすに違いない。
世界を引っ張っている国と言えば、間違いなくそれはアメリカ。したがって、何でもそうなのだが、まず、アメリカで起こって、それから欧州とかアジア各国とかに物事は伝播していく。その象徴のよ 続きを読む
どうも航空機の事故というのは“連鎖反応”が起きやすい。先にアゼルバイジャン航空機が墜落し、38人が死亡した。その原因は、ロシア軍のミサイル防衛システム誤射の可能性が強そうだ。そして 続きを読む
大昔「ロミオとジュリエット」という映画があった。その主役を務めたのが女優オリビア・ハッセー氏だ。恋物語の代表作ともいえる「ロミオとジュリエット」は、さまざまな形で有名だが、そのジュ 続きを読む
南米アルゼンチンとブラジルとパラグアイの三つの国の国境付近に位置しているのが世界遺産「イグアスの滝」だ。とにかく“世界一の巨大な滝”で観光客が絶えないところだが、今年の水量は異常に 続きを読む
いつからだろう。「推し活」という言葉が“普通に使われる”ようになったのは……。SNSの時代になって、本来なら誰もが“自分の気持ち”を発信できるようになったはずなのに、ほんとうに発信 続きを読む
一部の「ドミノ・ピザ」店で、クリスマス用の宅配ピザが極端に「届くのが遅れた」とか「結局、届かず仕舞いだった」という問題が発生していたという。市内のある店舗では、前日に予約を入れてお 続きを読む
世界的な調査会社の集計によると、来年は今年よりも「自分にとってより良い年になる」と回答した日本人は、調査した33か国中でもっとも低く、38%で8年連続“最低”だったそうだ。3割台に 続きを読む
近年の韓国には“自己主張の強い人たち”が多い。いつの頃からか“協調性”というものを失い始めているような“危うさ”を感じる。昔、欧米系のニュースを観ていて「なんでも、すぐデモをする人 続きを読む
最初にお断りしておくが、プレゼントとかお年玉とか言っても、もちろん直接、差し上げるのではない。さらに「絶対に急騰する」という保証もしない。当然のことながら、投資は最終的には“自己責 続きを読む
奇妙なことに、年末が近づいてくると、人は「過去」を振り返る。それも去年とか一昨年の“身近な過去”ではなくて、ずっと遠い「子供時代の過去」についてだ。年末以外には“忘れている”のに、 続きを読む