奇妙なランキングがある。全国の都道府県の知事たちの「給与」や「賞与(ボーナス)」の“減額ランキング”だ。つまり、本来なら貰えるはずの給与・賞与から、各知事たちがどのくらい減額しているか、ランキングで示した表だ。それ以外にも「退職金」からの減額まである。これらを見ると、元々の額が多いか少ないかは、それぞれの地域事情によっても違うので、一概には言えないが、まるで競い合うように“有名な知事”ほど減額している。例えば東京都知事の場合には、給与もボーナスも50パーセントの減額である。つまり、半額しかもらっていない。コロナによって、さまざまな職種の人達が“収入減”となっているのに、自分達だけ“本来の額”を貰うのは、民衆の先頭に立たなければならない首長にとって好ましくない、ということだろう。都知事の場合の“50%カット”は全国的にも異例で、他の地域の著名知事たちの多くは30%カットに留まる。他に20%カットや10%カット、或いは、どういう意味合いなのか“6%カット”を行っている知事も何名かいる。正直、6%の微々たる減額をするくらいなら、満額受け取れば良いような気もするのだが、そういうものでもないらしい。興味深いのは、吉村大阪知事のように「退職金は0円」という自治体もあることだ。給与は30%カットに留めてあるのが奇妙だが、とにかく、それぞれの知事たちの多くは自らの給与や賞与を減額している。もちろん、埼玉県知事のようにまったく減額していない知事もいる。実は知事自身はみんなに習って減額しようとしたのだが、議会を通らなかったらしい。議員たちにしてみれば、知事が減らされると、自分達も減らさなくてはならなくなる…という想いが働いたのか。とにかく、知事の一存では決められないものらしい。そういうわけで、大阪府民というのは、知事が働くのは当たり前で“退職金”など支払う必要はない、と知事自身も、府議員たちも、地元民たちも、共通して思っていたということだろうか。日本の場合、このような考え方が主流のように思うが、果たしてそれが「政治家」として正しいことなのだろうか。みんなが“収入増”となって、豊かな暮らしが出来るのなら、知事もそれに見合った報酬があって良い。それが「出来ない」と思うからの“減額作戦”なのではないだろうか。みんなも必ず「豊かにする」から、自分も「収入増にする」と言い切れる知事さんは、もう日本では出て来ないのだろうか。
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