昔「家政婦は見た」というドラマがあったが、確かに「家政婦」というのは、その人の“影の部分”を誰よりも知っている。女性週刊誌が最新号で、昨年“新型コロナ”で亡くなった志村けん氏の自宅に15年ほど通って“家政婦”をされていた星野初弥氏(35歳)による回想インタビュー記事を特集として扱っている。彼女によると、亡くなる前の二年くらいはかなり体調が悪かったようで“めまい”とか“ふらつき”によって歩けないようなことが何度もあったらしい。言葉遣いも丁重で、いわゆるTVの「志村けん」とは別人のように“ものしずか”であったらしい。この「仕事場」と「家庭」とのギャップは、どの分野であっても長らく“トップ”で輝いていた人たちには時々見掛ける現象であって、見事なくらいに“使い分けている”ケースが多い。著名人は“世間的なイメージ”が定着してしまうと、どうしても「外」では、それを“演じて”いなければならない。その反動のような形で、自宅内では“全くの別人”となるケースが多い。志村けん氏の場合、途中まで仕事に掛かりながら“完成”に辿り着けなかった仕事がある。初主演映画となるはずだった「キネマの神様」で、彼が尊敬する山田洋次監督に懇願され引き受けた仕事だった。山田洋次監督と言えば「男はつらいよ」で渥美清氏を“大スター”に押し上げた人物だ。この渥美清氏も“私生活を見せない”ことでは有名だった。亡くなる2~3年前には、動くこともままならないほど体力が落ちていたようだが、それでも本番になると役者根性を発揮して名演技をした。ファンの人達に取り囲まれることを嫌うようになったが、それは自分が“やつれている”ことを悟られまいと必死だったからだ。やしきたかじん氏も、亡くなる2年ほど前からは“昔の勢い”が消えてしまっていた。それでも、なるべくそれを悟られまいと、虚勢を張ってTVに出ているよう私には見えた。「世間的な顔」が定着してしまえばしまうほど、自宅における「ほんとうの顔」との間にギャップが生まれる。誰しも「ほんとうの顔」を知っているのは、心許した一人か二人だけなのだ。
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