裁判上の“争い事”には、時として“双方痛み分け”のような結論になるケースがしばしばある。この事件の場合、本来の主役は「無言」を貫く。あれほど騒ぎ立て、マスコミさえもリードし、全国のアイドルファンを味方に引き入れ「真実を!」と叫び続けていた人物は、もはや沈黙したままだ。「山口真帆暴行未遂事件」のことである。この事件は、元々がおかしかった。あまり詳しくは書かないが、2018年の12月にNGT48のメンバーであった山口真帆氏のマンションにファンの男性達が訪れ、そこでちょっとした揉め事が起こり、話し合いがこじれた状態で、騒ぎが大きくなって警察事件にまで発展した。「暴行未遂」などという表現になっているのだが、当時の録音を聴く限り、とてもそういう雰囲気ではなく、不起訴になって当然の事件であった。一番、不可思議なのは、彼女の部屋を容疑者が以前から知っていて、時々花束やプレゼントなど渡していたことである。つまり、初対面でもなければ、執拗なストーカーというのでもない。強引に部屋の中に侵入したとか、数人で身体を押さえつけたとか、そういうのでもない。しかも、今回、この事件の原告と被告双方が“和解する”可能性が強くなったことが、原告代理人である遠藤和宏弁護士の方から明らかにされた。つまり、どちらも悪くなかった、という奇妙な結論である。「事実を白日の下にさらす」と言っていた原告側も和解に前向きだというのだ。さらに、奇妙なのは、本来の被害者であったはずの山口真帆氏は沈黙を貫いていることだ。あれだけ、マスコミを先導していた本人は、いったいどこへ消えたのか。私は、最初から、この事件に対しては、おかしいということを指摘してきた。女性アイドルと男性ファンの間では、時に“ストーカー事件”も起こるので、それらとこの事件が連想的に結び付けられ、マスコミや熱狂的ファンを味方につけ、山口真帆氏は一時的には“寵児”のように扱われた。けれども、その以前に、彼女は容疑者と90分間もの長き時間を一緒に過ごし、記念写真まで写している。どうして、そういう相手とのことが“他のアイドルのストーカー事件”と同一に扱えるだろうか。おそらく、もう本人は、そのことについては何も語ろうとはしないだろう。マスコミがアイドルに先導されっぱなしの“情けない事件”だったのだ。
オリンピックを「平和の祭典」というふうな表現をしていたのはいつだったろう。いや、今でもだろうか。まさか、もう誰もそんなことは信じない。いろいろな意味で、オリンピックは汚れてしまった 続きを読む
ときどき“ややこしいこと”をする人がいる。そしてそれが妙に注目を集めて、欧米においては“寵児”として人気者になったりするケースも多い。そういう人物の一人が「アヤ・ナカムラ」だ。果た 続きを読む
わたしは動物たちに関して詳しくないのでわからないが、犬は「飼い主」を求める性質を持ち、猫は「飼われた家」を求める性質を持つ、ということは知っている。つまり、どこまでも飼い主を捜し求 続きを読む
国家の“経済運営”に大きな役割を果たすのが中央銀行の「利上げ」と「利下げ」の決断だ。現在、その「利上げ・利下げ」の両方で、日本とアメリカ…それぞれに“決断の時”が訪れようとしている 続きを読む
近年、アスリートたちの“早熟化”が進んでいる。あらゆるスポーツの分野で、幼い頃からの“英才教育”とでもいうか、特別指導が行われていて、それが実を結んで、早くからその能力を存分に発揮 続きを読む
世間の9割方が、今回の米大統領選は「トランプで勝負あった」と見ていたのに、ここにきてバイデン現大統領が「撤退」を表明。現副大統領である「カマラ・ハリス女史を推す‼」と方針転換した、 続きを読む
“時代の変化”はどうしようもなく、やって来る。それは誰しもが経験することで、どの年齢の人たちもが、いずれは感じるようになる。問題は、その変化に“自分を合わせて”生きて行けるかだ。こ 続きを読む
異常気象というのは、時として思いもかけぬ「発見」をもたらす。ブラジル南部を襲ったのは記録的な豪雨だった。それによって多数の地域で洪水とか土砂崩れなどが起こったのだが、それによって視 続きを読む
その名前は確かに父親が日本人であることを物語っていた。ファビオ・トシロウ・キクオ氏(42歳)は、6年間交際した相手であるブルーナ・ビジャリーニさんとの結婚式を無事に終え、翌々日には 続きを読む
第171回目の直木賞が、一穂ミチ氏に決まったという。最初は同人誌でボーイズラブ小説を手掛けていて、それが編集者の眼に止まり、近年、一般小説に転向していった作家らしい。それは良いのだ 続きを読む