人間は齢を取って来ると“自分の死”というものを考えるようになる。どういう“死に方”をするのだろうか。“いつ”死ぬのだろうか。それまでに“何”をしておけば良いのだろうか。…ということで、アントニオ猪木氏は「生前葬」を行うことにしたようだ。昨日、両国国技館でファンも含め7000名超満員札止めで行われたらしい。追悼の10カウントのゴングが鳴らされる中で、どこからともなく猪木氏の「千の風になって」の歌声が響き渡り、やがて本人がリング上に登場、棺桶を自ら叩き割って、“魂”をイメージした「赤い球」を取り出して生きていることをアピール…何とも猪木氏らしい。ただ“魂”は「赤い球」ではなく「蒼白い球」である。この点に関しては面白い報告がある。かつて3,11の東日本大震災の時、無数の遺体が棺桶に入れられて集会場などに安置された。自らの親を探してきていた少年が、それら無数のお棺の上に「蒼白い球」が浮かんでいる…と取材していた記者につぶやいたそうだ。まだ、遺体の納められていない棺桶の上には無くて、納められている棺桶の上にのみ「蒼白い球」は浮かんでいるという。だから、開かなくても遺体のある棺桶かどうかわかるのだという。日本語では「魂」と呼ばれるが、きっと古代の人達も「蒼白い球」を見ていたから「魂(タマシイ)」と名付けた違いない。私自身の“幽体離脱”の経験から言うと、“魂”は肉体からスゥーと抜け出す、何の抵抗感もない。私の場合は、抜け出す時に、それを止めることが出来なかった。そして、抜け出すと、本当に飛行機雲のようにスゥーと飛行する。意識だけが、その頭部に貼り付いている感覚なのだ。そう、脳は肉体に留まっているのに、“意識”だけがそのスゥーとした幽体(?)、多分俗にいう「火の玉」のような形状で、そこについて行く。ただ、もしかしたら、その時、俗にいう“魂の緒”は肉体からずうっと繋がっていたのかもしれない。おそらくだが、これが途切れてしまうと、この世には戻れないのだ。そして何かの拍子に、ヒューと一瞬で“魂”は元の肉体に舞い戻る。その肉体に戻る時の感覚が奇妙で、丁度、電気掃除機のコードが掃除機本体に一瞬で隠れるように、あの感覚でシュッと戻るのだ。そうすると、直ぐに“ちゃんとした身体”に戻っている。もう何十年も前の記憶だが、あれは本当に不思議な体験だった。
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