アラビアの多くの国は現在「金持国」である。それはなぜかと言えば、いうまでもなく“石油が出る”からだ。昔、貧しかった国の多くは“石油”が出たことで「金持国」に変わったのだ。大昔から“お金持ち”だったわけではない。ところが、ここにきて「もしかしたら…」という情勢になってきた。アメリカのシュール大手であるホワイティング・ペトロリアムが4月1日、日本の「民事再生法」に当たる手続きの申請に入った。要するに企業として“破たん”したのだ。その理由は「新コロナ」ではなく「原油価格」が“20ドル付近”まで下落してしまったからだ。つまり、採算が合わなくなってしまったということだ。これまで産油国がどうして金持ち国でいられたのかと言えば、原油価格が上昇・安定していたからだ。ところが、今年に入って原油価格は三分の一以下に下落してしまっている。これでは“商売”として成り立たない。一つには生産過剰で、各国が譲り合わないからである。もう一つはここにきて各国の経済が急速に衰えだし、需要そのものが縮小してしまうことが明らかになって来たからだ。時を合わせるように、二つの問題が起こったのだから、原油価格が急落するのは当然なのだった。これまで「金持国」は“お金が余っている”ので、それを投資に回してきた。世界経済が順調に回っている限り、その投資資金は何倍にもなって還って来る。つまり、金持ちは“もっと金持ち”になるように出来ている。ところが、世界経済が“逆方向”に回転し出すと、どうなるか。投資していた資金は回収できなくなるのだ。「余っていたお金だから良いではないか」と言われそうである。ところが、そうでもないのだ。今、原油価格が急落すると、今後は“余るお金”どころか“足りないお金”になってしまう。そうすると、投資したお金も無くなり、余るはずだったお金も足りなくなって、あっという間に“ピンチに立たされる”可能性が出てくる。元々“石油依存の強い国々”が「金持国」には多い。他にはドバイのような“観光立国”だ。ところが、この“観光立国”というのも、周辺に金持ち国があって初めて成り立つのだ。生活がひっ迫してくると、誰もが観光どころではなくなる。別に“感染症”だけではなく、行けなくなってしまうのだ。こうして、“アラブの王様たち”は現在、原油価格の急落に頭を悩ませている。
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