私は個人的に人を差別する方ではないので、一般の方達の“ファン気質”というものが今一つよく解からない。例えば芸能人でも、スポーツ選手でも、政治家でも、その人が有名だから「間近で見てみたい」という風な気持ちになったことがない。ただ、そういう私でも、機会があったなら間近で見てみたい…と思わせる人物が一組だけいる。それが「叶姉妹」だ。或る種、アニメから出て来た容貌と雰囲気とがあって、出逢う機会があるのであれば“間近で接してみたい”という好奇心を抱かせる。その「叶姉妹」が、昨日「コミックマーケット92」に“サークル参加”したらしい。“コミケ”というのは要するに“同人誌即売会”なのだが、年々規模が大きくなって、今や巨大な金額が動く一大イベントと化している。そこに“同人サークル”として参加しているのが叶姉妹なのだ。もちろん、同人サークルの会場なので、彼女たちにしても特別扱いはされない。一般の同人サークルと同じような形で“ブース”を割り当てられ、その中で自らが“同人誌”を売る。叶姉妹が実際に売ったのは「神秘のアメージングTシャツ」(4500円)限定500枚と「写真集付き同人誌セット」(2000円)限定3000部である。開始前から数千人が並び、あっという間に売り切った。あまりの評判に通販が決定したという未確認情報もある。元々がアニメっぽいところのある二人なので、この種の会場で人気を博すのは当然ともいえるが、同人誌の作成そのものは“地味な作業”なので、そういうところに力を注ぎだしたところが何とも微笑ましい。そう、どんなに大金を持っても、そのお金で「倖せ」を買えるわけではない。確かに高価なものはいくらでも買えるが、それは「倖せ」ではない。実は、自分たちでコツコツ努力して“形あるもの”を完成させ、それが多くの人達から称賛されるとか人気を集める。そういうことの方がはるかに「倖せ」は実感できる。つまり、倖せは“お金では買えない”ということを、彼女たちは無意識ながら教えてくれているのだ。こうして、コツコツと「倖せ」を拾い集めて、精神的にも充実した「ほんもののセレブ」が誕生していく。
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