欧米人にとっての「黄色人種」は、“白人”の側なのだろうか、それとも“黒人”の側なのだろうか。実は、彼らが人種を二分する時、われわれ日本人(黄色人種)は「カラード」と呼ばれ、“黒人”の側に含まれるのだそうだ。まあ一般的に見れば、どう考えても“その中間”だが、欧米人には“黒”も“黄色”も、色がついているから一緒というふうに見えるらしい。私が、それを知ったのはもう40年以上も前で、確か『これが世界の人間だ』という全世界をヒッチハイクした旅行記に記されていた話だ。故マイケル・ジャクソンは黒人として産まれたが、徐々に白人化していき、最終的には“白人のような姿”で死んだ。その彼をコメディタッチで描くドラマで再現しようとした時、普通の感覚の持ち主なら“白人俳優”を起用する。その選択が間違いだと、私は思わない。ところが、その放映を目前にしてストップが掛かった。その番組の予告編を流したところ、白人俳優を起用したということで騒動が勃発し、マイケルの長女パリスが「吐きそうになった」とまで述べたらしい。放映は急きょ中止となった。われわれ日本人には、なかなか“理解しがたい”感覚である。確かにマイケルは黒人だが、白人を“目指していた”のは誰の目にも明らかである。それを“白人俳優”が演じて何が悪いのだろう。しかも、それはコメディタッチの“都市伝説”再現ドラマである。シリアスなドキュメンタリーではない。マイケルの白人化で、私が思い出したのは“生けるフランス人形”を目指している整形美女・ヴァニラで、30回以上も整形を重ねて“フランス人形”を目指している女性だ。もし、彼女の人生を「実際のフランス人形を使って再現したい」と持ち掛けたなら、どうだろう。彼女は「人種差別だ」といって泣き喚くであろうか。多分、恍惚とした表情でOKを出すに違いない。
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