私はときどき自問する。「運命が先か」「自らが先か」未だに答えは出ない。運命のようでもあり、自らの意志のようでもあるからだ。人が、或る日を境に人生を“方向転換する”ターニングポイントについてである。もちろん、最終的には、人は自らの“人生の岐路”をほとんどの場合には自らが決定している。けれども、状況的に“そうせざるを得ない”という場合も多い。その選択の中で、運命は大きく変わっていく。この人の場合はどうだったのだろう。運命を変えた日、女優として歌手として人気絶頂にあった宮城まり子氏の場合である。昨日、亡くなられたことが明らかになった。享年93歳。この人は歌手として紅白にも出場しているし、女優としても常に主演女優として銀幕を飾った。容姿にも恵まれて美貌であった。その彼女が“肢体不自由児”の施設を訪れたのは、雑誌の企画取材のためだった。毎月、テーマごとに取材して人気女優がレポートをするという企画だったらしい。だから、本来であれば、その月の原稿をまとめるためだけに施設を訪れ、入所者たちと写真に納まり、インタビュー的な記事を書いて、自らの感想などを若干付け加えれば、それで“おしまい”のはずであった。ところが、彼女は衝撃を受けた。自分の“知らない世界”に衝撃を受けた。世の中から、取り残され、見捨てられながら、健気に生きている子供達を取材だけして去っていく自分に我慢のならないものを感じたのだ。そして、誰も彼らに“光を当てない”のならば、自分が“その光”の役割をしようと考えたのだ。最初は、女優と並行しながらやっていこう、という気持ちだったようだ。けれども徐々にのめり込んでいく。そうして気が付いたら、完全に、そのものだけが“自分の職務”となっていた。こうして彼女は私財のすべてをなげうって、肢体不自由児の療護施設「ねむの木学園」を創設する。確かに、彼女の願いのごとく、一時的にはマスコミもそこに光を当てた。けれども、それはあくまで一時的だった。けれども、70人以上の肢体不自由児を抱えた彼女は、もうそこから逃げ出すことなど出来なかった。別居婚に近かった作家の吉行淳之介氏とは最期まで“籍”を入れることも出来ず、独りで運営に当たらざるを得なかった。実は、私が宮城まり子氏のことを知ったのは二十代半ばだった。「ねむの木サークル」という障害者施設へのボランティア活動をしている人たちの仲間に加わったからである。けれども、私は、そこで仲間達とボランティアをすることで満足していた。宮城まり子氏のように人生を捧げたわけでもなければ、私財を投じたわけでもなかった。休日に、いかにも「良いことをやってます」風に見られたかっただけかもしれない。宮城氏はたくさん子供達のお母さんになった。私はやがて「忙しい」という理由をつけて、そのボランティアから離れたのだ。
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