「残党」という言葉があるが、この言葉が“不気味な響き”のままシリアには残っていた。いや、今でも完全に消え去ったわけではない。「イスラム国(IS)」の残党たちのことだ。そういう中で8月31日、ISの主要メンバーでシリアのラッカで“100人以上を断首”したとされるアヌアル・アドゥシ容疑者が、今年3月に拘束されていたことが明らかとなった。確定はしていないが、彼は2015年に起きたパリの“コンサートホール襲撃事件”、及び2016年3月に起きたブリュッセルの“連続自爆事件”にも関与しているとみられている。どちらも多数の死傷者を出した事件で、それ以降「ヨーロッパも安全ではない」とわれわれは感じ出したものだ。そのアドゥシ容疑者だが元々ベルギー出身でヨーロッパのキリスト教徒を標的にテロや断首を繰り返した可能性が強い。日本人は当然のことだが“ヨーロッパ人”でも“キリスト教徒”でもない場合がほとんどだが、“それを支持する人々”とみなされていて、だからテロでは標的になる。まあ、ヨーロッパの教会などを観光して歩く日本人は、確かに教会で熱心に祈りを捧げている人も多い。普段は日本の神社に行き、日本のお寺に行き、手を合わせるのだが、そういう時には同じように教会でイエスやマリアに向かって手を合わせる。それが「イスラム原理主義者」からすれば“仲間”に映ってしまうのだ。イスラム原理主義では「偶像」を極端に嫌う。だから“仏像”も含めて、彫像となっている神々は破壊しなければ気が済まない。もし本当に「神」が“見えないもの”だと思うのなら、偶像など放っておくはずだが、なぜか“魂が宿っている”とでも感じさせるように徹底的に破壊する。大体、古代のヨーロッパや中東に発生した宗教は、いずれも“民族宗教”である。だから自分たちの民族に“味方してくれる神”であり“敵を滅ぼしてくれる神”なのだ。だから、そこには基本的に“博愛”などの精神はない。そういう点ではキリスト教はヨーロッパ発では異色の宗教だが、それでも敵対する民族に同情することはない。中南米を征服した時にも、現地宗教を徹底的に破壊した。なぜならイエス・キリスト自体は“博愛主義”だったがキリスト教徒は『旧約聖書』も経典としている。その旧約聖書には「異民族をやっつける神」として描かれているからだ。つまりは、どの神様も“先祖様”のような役割で、地元にだけ優しいのだ。その極端な教えが「イスラム原理主義」で、だから同じ国であっても原理主義の宗派に属さなければ「敵」となる。日本人から見ると、なぜ同じイスラム教同士でも“戦う”のか不思議だが、古代の教えに忠実なら「博愛」などあり得ないのだ。そして、イスラム原理主義の“捌き方”の第一は「断首」である。痛いだろうなあ…なんて思うようでは原理主義には入れないのだ。
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