太古そのままに密林を伴って南米を流れているのがアマゾン川だ。南米の“母なる川”と言っていい。そのアマゾン川で“異変”が起こっている。森林火災が異常発生しているのだ。今年に入ってブラジルで発生した“森林火災”の数は75000件に上る。異常なほど多いのだ。あまりの多さにアマゾナス州では「非常事態宣言」が発令されている。その結果、どうなるのかというとアマゾンから3200キロも離れたサンパウロ上空にまで灰が流れて昼でも暗くなり「黒い雨」が降るのだ。まるで古代インディオの呪術のような「黒い雨」が降るのだ。当然、街はパニックになる。原因は“森林火災”だと解っている。解かってはいるのだが、今のところ手の施しようがない。アマゾンの密林地域だけで“欧州”全体がすっぽりと隠れる“巨大な領域”である。しかも“火災”そのものの原因ははっきりしない。ボウソナロ大統領は記者団から問われて「インディオか、火星人か、一番怪しいのは環境問題にうるさいNGOだ」と発言。猛反発を食らっている。こういう発言の仕方が、いかにも南米の大統領らしい。フランスのマクロン大統領が「G7の緊急課題としてアマゾンの森林火災を取り上げる」と憂慮したのを受けて「未だに植民地的な思考が抜けていない」とこき下ろしている。マクロン大統領は“地球環境の問題”として取り上げるといったのだが、ボウソナロ大領領からすれば「余計なお世話」だということになる。こういうやり取りを見ると、日本の政治家たちのように他国に“気配りを持った発言”など必要ないのかな…という気もしてくる。ただアマゾン川流域には現在でも100万人のインディオたちが暮らしている。自然災害だとしても“森林火災”を放っておくことは出来ない。アマゾン流域の文明というと、われわれはすぐ「マヤ文明」や「インカ文明」を思い浮かべるが、マヤ文明の人々が“焼き畑農業”を行っていたことは有名な事実だ。その結果、やがて土地が枯れていって、せっかく築いた都市を移動させなければならなかったとも言われる。昔、誰かの舞台で「インカ女王の子守歌」というのを聴いた。哀切のある素晴らしい歌唱であったが「黒い雨」の中、きっと天空どこかで“嘆きの歌”を歌われているに違いない。
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