日産自動車が主力であった北米での販売不振にあえいでいる。前期比57.3%減というから並みの“落ち込み”ではない。そればかりではなく、カルロス・ゴーン失脚以降あちこちでほころびが見え始めている。経営の立て直しが急務として、今期中に1万人規模の人員削減を計画していることが発覚した。2020年3月期も大幅減益の見通しで、大胆な構造改革を実施せざるを得ないのだ。現在、経営トップである西川廣人CEOが苦渋の決断を下したらしい。それにしても、日産という企業は「ゴーン」と共にあった。あまりにもカリスマ性が強すぎて、結果的に“個人商店”のようになってしまい、会社のお金も、自分のお金も一緒くたになったところから悲劇が生まれた。その結果、尻拭いをさせられることになったのが西川社長だった。ただ、この人にも問題はあった。なぜならカルロス・ゴーンが逮捕される前年から彼は社長だったのだ。決して、逮捕されて後、急きょ社長になったわけではない。本来なら、社長になってすぐ、ゴーンを告発し、経営刷新を行っていれば、ここまで傷口は深くならなかった。ところが、実際にはゴーン会長が実権を握り、西川社長は“お飾り”だった。だから、実質的には最後までゴーンが仕切っていたのが日産自動車だった。実際、報道などでも、新車の発表会ではマスコミは社長に訊くのではなく、会長に訊いていた。まあ、その方が一般の人たちにも浸透しやすいのだから仕方がなかった。結局、カリスマは逮捕直前まで、カリスマだった。日産はゴーンのものだったのだ。さて、カリスマが逮捕されたことで、西川社長は本当の社長になった。けれども、本当の社長になった途端に、マスコミや株主や取引先から総攻撃を受ける。綱渡りの社長であった。人相的にも、ゴーンとはあまりにも対照的だった。押しの強いゴーンは、その睨みで、反論は黙らせることが出来た。西川社長には無理だった。あっという間に「日産王国」は崩壊し始めている。現在、日産の従業員は14万人もいる。これらの人々を率いていくには、良くも悪くも強烈なリーダーシップが必要なのだ。とりあえず、人員を減らさなければ…というのが、手っ取り早く“打てる手”なのかもしれない。カリスマ的な社長が率いてきた会社というのは、往々にしてこのような道を歩む。規模を相当に縮小でもしなければ、カリスマ性乏しい西川社長に巨大企業を率いるのは難しいかもしれない。
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