今日12月27日から映画「男はつらいよ」の50作目「お帰り寅さん」が封切りされる。22年ぶりのシリーズになる。もっとも、主役だった車寅次郎こと渥美清氏は、もういない。まるで、車寅次郎になりきるかのように産まれてきた俳優は、風のように逝ってしまった。その主役不在の中で、ベテラン俳優となったシリーズの面々が集まって作ったのが今作だ。私は以前、この「男はつらいよ」と「007」とは、共通点が多いと記したことがある。住所不定の“怪しい風来坊”が、行く先々で美女と関わり、一つの事件を解決に導いていく。その点では全く同一なのだ。一つだけ大きく違っていたのは、007のジェームズボンドは次々と役者が入れ替わったが、寅さんの方は入れ替わりようがなく、欠員のままになってしまった。それだけ強烈なキャラクターだったともいえる。だが、あのキャラクターだからこそ“許されていた場面”も多かった。今、考えると「男はつらいよ」は、セクハラ、モラハラ、パワハラのオンパレードで、今であれば絶対に公開できない内容が多かった。“時代”と言ってしまえばそれまでなのだが、われわれはどこかで彼が関わるセクハラも、パワハラも、モラハラも、すべて容認しているところがあった。なぜなら世間的にもごく日常的に、それらは行われていたからだ。日本に“勢いのあった時代”、それらはどこかで“おうように見逃す風情”があった。なぜ見逃せたのかというと、“こころ”にも“ふところ”にもいささか“余裕”があったからのような気がする。それは個々の問題ではなく、日本という国として、そうだったような気がする。人は精神的に余裕がなくなると、細かなことでも許そうとしなくなる。また経済的に余裕がなくなると、小さなことでも見逃そうとしなくなる。そして、コンピューター社会になって、人はどこかで“異質”なものを無意識に弾き出す習性を身につけたのではないか。だからちょっとしたハラスメントでも許せなくなってしまったのではないか。それが時として“温かさ”や“励まし”や“癒し”に繋がっているとしても、受け入れる度量を持ち合わせなくなっていったのではないか。それに伴う形で“勢い”までも失われていったのだ。
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