「AKB選抜総選挙」で1位を獲得した松井珠理奈氏が自らの“誕生祭”を体調不良ということで休止した。今、AKBグループ関連のメンバーが総勢何名になるのか知らないが、そのトップが“総選挙”による1位であることは認めざるを得ない。それが望ましいことであるかどうかはともかく、ピラミッドの頂点に立ったのは事実であろう。ところが、どうも松井珠理奈氏は“危うさ”を抱えているようで、ファンから心配の声が上がっている。総選挙当日も舞台でのパフォーマンス中に二度も崩れ落ちた。どうやら三日間、不眠不食で挑んでいたらしい。私は、彼女らにそうさせる事務所側にも問題があると思うが、そうさせてまで勝利を勝ち取ろうとする雰囲気をあおる“総選挙の仕組み”そのものが、常軌を逸したところにまで来ているような気がするのだ。表現は悪いが、“キャバ嬢”や“ホスト”の「指名獲得競争」と同列のところまで来てしまっているような気がする。競争社会なのだから仕方がない、と言ってしまえばそれまでだが、彼女たちは“キャバ嬢”や“ホスト”ではない。日本を代表する“アイドルグループ”であり、その半数以上はまだ十代である。投票している側にしても、その半数以上は十代なはずだ。そこに問題がある。つまり青少年の多くは、社会というものにおいては「人気」が全てなのだという“間違った概念”を植え付けられてしまうことになる。しかも、その“人気”には、ただ単なる人気だけではなくて「金」や「組織」が陰から“うごめいた”結果としての“人気”なのだ。これらを“世の中の正しい評価”として、青少年たちは生きていく。けれども実際の世の中は、必ずしも“人気”だけですべてが決まるものではない。“人気”に縋りついた人生はきわめて危うい。おそらく、松井珠理奈氏もいずれ“人気”というものが「魔物」だったということを徐々に知っていくことになるだろう。そしてAKBグループという“ピラミッド社会”の「頂点」が崩れ始めた時、あまりにも脆く“ピラミッド”全体像が崩れていくのを放心しながら見届けることになるに違いない。
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