「ハイパーインフレ」と呼ばれる現象がある。物価がとてつもなく急上昇していく現象だ。どうして急上昇するのかと言えば、なかなか“手に入らなくなる”からだ。誰だって必要なものは、手に入れたい。けれども、その品物の数が乏しければ高騰していく。南米のベネズエラという国は、あまり日本には馴染みがない。十数年前までは天然資源に恵まれ比較的“豊かな国”であった。ところが、ここ何年かで急速に“貧困化”が進んだ。特に“世界的なコロナの影響”で輸出入がストップし、街中のスーパーから“物資が消えつつある”のだ。その結果、当然のこととして物価が急騰してハイパーインフレに突入した。日本の場合にはモノがあふれて値段が下がる“緩やかなデフレ”なので、それほど生活に支障はないが、デフレだって一気に進めば生活に混乱が生じる。ベネズエラの場合、そのインフレ率は2019年が9500%、2020年が3000%、2021年が1600%という具合である。つまり、数字的には徐々に改善しているのだが、それでも極端なインフレ状態からは逃れられていない。そこで政府のとった対策は「通貨の切り下げ」である。それも大胆な“切り下げ”である。中央銀行は10月1日から、旧通貨である「ボリバル・ソベラノ」からゼロを六つ減らした「ボリバル・デジタル」に切り替えた。まあ、100万円札が1円札になるようなものである。実際の商店では“新しい紙幣”も使われるが、“ドル紙幣”の方が一般的なようである。旧紙幣なら、山のような紙幣を持ち歩かなければならない。当然のことながら、政府は“最低賃金”もこれまでの3倍に引き上げているのだが、とても物価の上昇に追いつける額ではない。国全体が急速に“貧困化”しているのが実態なのだ。国民の4人に3人が“飢えている状態”なのだ。このようにハイパーインフレは国民を苦しめるが、インフレも“適度な上昇”であれば、国が豊かになっていく特徴で悪いことではない。日本だって、もし“ちょっとだけインフレ”に変われば、もっとみんなの収入が増えて、もっとみんなの消費が増えて、もっと国の税収入が増えて「日本国」全体が潤っていくのだ。
人の運命は、わからない。アメリカのデトロイトの養護施設で15歳の時に出産した少女は、やがて、その25年後にアフリカのガーナの都市タマレにおいて、14世紀に建国された「ダグボン王国」 続きを読む
ときどき地震学者というのは、何のためにいるのだろう…と思うことがある。政府が調査を依頼した「地震調査委員会」が一連の能登半島の地震活動に関しての結果報告を行ったが、すべてがあいまい 続きを読む
わたしは以前から、人間をすべて“平等”に扱おうとすること自体に対して疑問を持っている。近年はコンプライアンスの浸透から「平等でなければならない」という考えがはびこっているが、ほんと 続きを読む
北イタリアの田舎町にその大学はある。年間の授業料が250万円という大学だが、世界各国から優秀な学生たちが集まってくる。正式名称は面倒なので省くが「食科学大学」という3年制の大学だ。 続きを読む
不思議なことというのが、世の中にはよくある。その一つに「運気の共通性」というものがある。もっとも、これは私だけが言っていることで、他の誰かが言っていた言葉ではない。けれども、敏感な 続きを読む
大変に興味深い映画の全国上映が決った。正直言って、この映画は興味深いが、あまり“おすすめ”は出来ない。まあ、今の時代に“何となく”鬱積したものを感じている人には“おすすめ”と言える 続きを読む
アフリカ中央部に位置する「コンゴ」という国は、われわれにとってはあまりなじみ深い国ではない。したがって、どうしても“遠い国の出来事”と考えがちだ。ただ昔、流行(⁉)したエイズなども 続きを読む
わたしは「運命」というものを扱う仕事をしている関係から、どうしても人生的に“波乱の多い人”や“人生遍歴の激しい人”に眼が行きがちなところがある。そういう点から言って、この人は“良い 続きを読む
韓国の尹大統領は3日、TV演説を行い「非常戒厳」を発動した。戦争の時などを想定している“大統領権限”だが、すべての政治活動が禁止され、メディアなども統制を受ける事態となる予定で、突 続きを読む
人の言葉には「幸運」を呼び込む力を持っている言葉と「悪運」を呼び込む力を持っている言葉とがある。特に、不運なことが重なって、落ち込みそうなとき、自らに“言い聞かせる”かのような前向 続きを読む