TBSの年末特番で人気漫画『カイジ』を原作とするバライティ特番を行うらしい。視聴者参加型「人生逆転バトル・カイジ」というタイトルで……人生の一発逆転を夢見るあなたにビッグチャンス!……という“うたい文句”だ。元々『カイジ』は、ギャンブル漫画で厳しいリスクを抱えながらも、大金を得るため“危険なゲーム”や“壮絶なバトル”に挑戦していくという筋立ての作品だ。1996年に開始された漫画だが、人気継続で未だに連載され続けているらしい。これまでアニメ化もされ、実写の映画化も二度された。担当ディレクターは、この作品企画を2008年から提出していたと言い、やっと日の目を見るに至った企画のようだ。ただ私にはいくつか疑問に思うことがある。まず第一に賞金の低さ。まだ決定ではなく、一応の最低金額らしいが賞金は“200万円”だという。えっ! と驚く金額の少なさである。誰が考えても“200万円”では人生の逆転など出来ない。せめて“人生逆転”というからには、その十倍2000万は用意しなきゃ…とてもとても「夢」など見れない。多分、これから上積みしたとしても300万が限界であろう。この程度の金額だと、逆に“人生をなめてるのか!”と言いたくなってしまう。最低でも1000万は用意しないと「夢」は見れない。というか最早『カイジ』ではない。もうひとつ漫画の『カイジ』が人気を集めたのは、多大な“リスクを背負っている”という点にあった。だから手に汗握るゲームとなるのだ。実際の人生にしても、人は多くの場合、何かを犠牲にして“輝かしい成功とか報酬”を手に入れる。何もリスクなしに“賞金”が手に入るのであれば、それまた本来の『カイジ』とは言えない。ところが、この点について担当ディレクターは「参加者にリスクはありません」と強調している。そんなギャンブルはない。ギャンブルというのは元々リスクを持っている。例えば、私はこのコラムで“日本株反転の兆”を先月半ばに書き、“日経平均の継続的な上昇”を先月末に予言したが、それらは、ものの見事に的中した。これだって“予言が外れてしまう”リスクを抱えていた。外れてしまえば“波木星龍の予言はあてにならない”ということになり、誰も私の占いを信用しなくなるだろう。けれども、正に、予言した以降、日経平均は上昇し続け、2万1千円となり、21年ぶりの高さにまで来た。もし、私を信用して株を購入した方がいれば、その間に“大儲け”ができたのだ。少し還元してほしいくらいである。株はギャンブルではないが、大金が投じられるという点では似たようなものだ。そして、人生そのものも、或る意味でギャンブルと共通しているからこそ『カイジ』は人気を博したのだ。
オリンピックを「平和の祭典」というふうな表現をしていたのはいつだったろう。いや、今でもだろうか。まさか、もう誰もそんなことは信じない。いろいろな意味で、オリンピックは汚れてしまった 続きを読む
ときどき“ややこしいこと”をする人がいる。そしてそれが妙に注目を集めて、欧米においては“寵児”として人気者になったりするケースも多い。そういう人物の一人が「アヤ・ナカムラ」だ。果た 続きを読む
わたしは動物たちに関して詳しくないのでわからないが、犬は「飼い主」を求める性質を持ち、猫は「飼われた家」を求める性質を持つ、ということは知っている。つまり、どこまでも飼い主を捜し求 続きを読む
国家の“経済運営”に大きな役割を果たすのが中央銀行の「利上げ」と「利下げ」の決断だ。現在、その「利上げ・利下げ」の両方で、日本とアメリカ…それぞれに“決断の時”が訪れようとしている 続きを読む
近年、アスリートたちの“早熟化”が進んでいる。あらゆるスポーツの分野で、幼い頃からの“英才教育”とでもいうか、特別指導が行われていて、それが実を結んで、早くからその能力を存分に発揮 続きを読む
世間の9割方が、今回の米大統領選は「トランプで勝負あった」と見ていたのに、ここにきてバイデン現大統領が「撤退」を表明。現副大統領である「カマラ・ハリス女史を推す‼」と方針転換した、 続きを読む
“時代の変化”はどうしようもなく、やって来る。それは誰しもが経験することで、どの年齢の人たちもが、いずれは感じるようになる。問題は、その変化に“自分を合わせて”生きて行けるかだ。こ 続きを読む
異常気象というのは、時として思いもかけぬ「発見」をもたらす。ブラジル南部を襲ったのは記録的な豪雨だった。それによって多数の地域で洪水とか土砂崩れなどが起こったのだが、それによって視 続きを読む
その名前は確かに父親が日本人であることを物語っていた。ファビオ・トシロウ・キクオ氏(42歳)は、6年間交際した相手であるブルーナ・ビジャリーニさんとの結婚式を無事に終え、翌々日には 続きを読む
第171回目の直木賞が、一穂ミチ氏に決まったという。最初は同人誌でボーイズラブ小説を手掛けていて、それが編集者の眼に止まり、近年、一般小説に転向していった作家らしい。それは良いのだ 続きを読む