私自身は3~4作の中短編ものしか読んでいないので、小説家・三島由紀夫の“すごさ”に関しては正直、いま一つ解からない。ただ彼が十代で“作家デビュー”を果たし、若くして日本を代表する小説家のひとりとなって活躍し、徐々に政治思想が強まり、その最期が「自害」という“古典的方法”を用いたことだけは鮮烈な記憶として残っている。その三島由紀夫が「仮面の告白」を発表して“世間の注目”を集めて間もないころの作品が、文芸誌「新潮」5月号に掲載される。それが今日発売されるのだ。もっとも完全なる“未発表作品”ではなく「400字小説の特集号」として掲載されたことのある作品だ。ただ“400字”と短いので、これまでの作品集や全集などにも掲載されたことがない。まだ24歳の頃の作品である。米軍占領下の日本における“恋愛事情”的なことを扱った小説で「恋文」という題名だ。三島由紀夫の自筆原稿を見ると、その文字は大変に整っていて“優雅”な印象を与える。作家の文字には“判読しにくい文字”も多いが、その点は流れるような筆使いながらも、極めて読みやすい文字を書くのが三島氏の特徴だった。作家でも、芸能人でも、実業家でも、文字に“優雅さ”の出る人は、長期間にわたって第一線を歩む。そういう点から言えば、まだまだ長く第一線で活躍できた命を自ら終わりにした。私は、個人的には「三島由紀夫」より「谷崎潤一郎」の作品に惹かれるし、より身近な存在としては「黒岩重吾」の作品に惹かれる。自分自身が“どん底状態”にあった時、彼の『どかんたれ人生』というエッセイ集を読んで“生きる”ということの意味を再確認させられた。昔の作家は、金と女と病の“三つの苦労”を体験していないと一流にはなれない、とよく言われた。現代では通用しないかもしれないが、それでも、その一つくらいは経験している人でないと、迫力のある物語は書けない。占い師でも、似たような部分はあって、多少、さまざまな体験を経て来ている人の方が「占い」に“独特な味”が加わるものだ。
世の中は変わっていく。だから、その変化にわれわれも付いていかなければならない。それは頭で解かっているのだが、身体はなかなか付いていけない。ローソンが一部店舗で「完全無人の店舗」を展 続きを読む
実は英国では、2015年にも一度、この同じ法案が審議されたことがある。結局、その時にはまだ議会を通過しなかったようだ。ところが、現在は現首相も“賛成”しているようで、世の中の動きと 続きを読む
大昔から「中国」というのは欧米諸国と比べて“解りにくい国”だが、こと「未来への準備」という点では、何を考えているのか、ほんとうに掴みにくい。同じ日のニュースに、その一方では“中長期 続きを読む
最近は一週間に一度は“ボディビル関連”のニュースを目にする。どの業界でも“身体づくり”が大流行りだ。しかも、男性だけではなくて女性たちにも大流行りだ。もちろん健康法の一つとして“フ 続きを読む
誰でも“自分の両親”の「血」を受継いでいる。嫌でも受継いでいる。時には両親よりも“祖父母の遺伝子”の方が強く表に現れることもあるが、とにかく“家系”や“血統”を変えることはできない 続きを読む
犯罪捜査という点にかけては、日本よりもアメリカの方が圧倒的に進んでいるような印象を受ける。「日本」はどうしても“管轄地域”の問題や“持効性”の問題や“担当異動”の問題などあって、さ 続きを読む
ノーベル平和賞が「日本原水爆被害者団体協議会」という“難しい名称”の団体に贈られた。世界中で「核兵器のない世界」を訴えてきた功績のようである。日本人でもほとんどの人が良く知らない団 続きを読む
人間の“評価”というものは難しいものだが、世の中の“8割方の人たち”というのは“マスコミ”とか“口コミなどの世論”とか“自分以外の物差し”を使って、その人を評価しようとする。つまり 続きを読む
いまも続いている“ウクライナ”と“パレスチナ・ガザ地区”の紛争。こういう地政学的な紛争(戦争)は今後もそう簡単に無くなる気配はないが、それによって失われていく世界の“経済的損失”は 続きを読む
誰でも、自分の未来が“良いもの”であって欲しいと思う。それは万人に共通している。ただ、それが“万人にやって来るか”というと、それは違っていて、やって来る人もいれば、やって来ない人も 続きを読む