世の中には“先んじる”ということが、良いとは言えない場合もある。日本は確かに“世界の先”を歩んだ。「原爆」「VXガス」「サリン」…それらが“一般市民”に使用された国だからだ。まだ記憶に新しい金正男氏の暗殺。それは“VXガス”だった。そこで“オウム真理教”の事件が蘇ったのだが、今月4日の朝、今度はシリア国内で“サリン攻撃”が行われたらしい。これまた“オウム”の事件だ。日本は哀しきかな“世界の先”を歩んだが、それが“世界の教訓”とはなっていないようだ。そして、今回も戦争には直接関係していない一般の市民が犠牲者となった。戦争中であっても「サリン」は使用してはいけない禁止薬物である。世界192か国がこれに加盟している。今回、どこが攻撃を仕掛けたのかはわからない。実はシリア北部は反体制派が支配する地域だが、“アサド政権軍”、“ロシア軍”、“アルカイダ系組織”、“米国系有志連合軍”、何んと四つもの組織から“攻撃対象”とされている地域なのだ。これでは、とても一般庶民が穏やかに暮らせるはずがない。だから、多くの人達が危険を冒しても難民移動をする。ちなみに北朝鮮は「サリン」禁止薬物の加盟国ではない。戦争になったなら、使用する可能性もあるのだ。そう考えると、早い段階で“オウム真理教”のサティアンを壊滅したのは良いことだった。禁止薬物を大量に製造する可能性があったからだ。あの当時、オウム真理教はロシアに第二の拠点を設けようとしていた。その次は北朝鮮だった可能性もあるからだ。何しろ“青酸カリ”の500倍の毒性を持っているのが“サリン”だ。そういえば大昔、私が子供の頃に「サッカリン」と呼ばれる謎の調味料が売られていた。あの“白く光るぶつぶつ”をなめてみたい衝動に駆られていた私はおかしかったのだろうか。
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