アフガニスタン周辺が“危険な地域”であることは誰もが知っている。けれども、少なくとも支援活動をしているNGOに対して銃口を向けることはないだろう…という甘い観測が、平和な国で暮らしていると、どうしても抱いてしまう。けれども、むしろその考え方自体が“真逆なのだ”ということを日本人は知っていなければならない。NGOで現地でも称賛されているような人物こそ、格好の“標的”となる。なぜなら「ヒーロー」を銃撃すれば、黙っていても世界が報道してくれる。無名人70名より、有名人1名の方が“存在感を誇示する”役目を果たしてくれる。実際、半年間の間に外国人のNGO関係者が77人も殺傷されている国なのだ。11月には国連職員まで殺された。したがって中村哲医師も自分の身辺が“危険”であることは知っていた。だからこそ警備の車に先導されるような形で現地に向かっていた。ところが、その“行先”も“走行ルート”も、事前に察知されていた。最初から、走行ルートの途中で“行く手”を阻む形で装甲車が止まり、武装集団が警備車両に近づいた。そして彼らを先に撃ち、その後で後ろの車の助手席に座っていた中村哲医師にも銃口を向けたのだ。あっという間の残劇だった。撃ち終って引き揚げかけた時、振返った1人が「まだ生きているぞ」と叫び、とどめの銃弾を3発命中させた。最近、イスラム国は“脱退者”や“投降者”が相次いでいる。弱体化していると思われたくない彼ら「イスラム国」の“存在誇示”の標的になったのが、現地の英雄であった中村医師なのだ。海外でNGOとして派遣されている日本人はたくさんいるが、特に“過激派イスラム集団”が居る地域の日本人は狙われやすい。それは日本人がどの国へ行っても現地人に友好的だからである。現地人の中に“過激派”周辺の人物が混じっていても、日本人には見分けがつかない。そういうところから情報が洩れていく。イスラム原理主義者にとって日本人は「中立な国」なのではない。「キリスト教国に味方する国」なのだ。だから、どんなに「自分は仏教徒だ」と叫んでも、襲撃の対象となる。イスラムの神は、自分に縋りつく者以外に決して手を差し伸べようとはしない。
オリンピックを「平和の祭典」というふうな表現をしていたのはいつだったろう。いや、今でもだろうか。まさか、もう誰もそんなことは信じない。いろいろな意味で、オリンピックは汚れてしまった 続きを読む
ときどき“ややこしいこと”をする人がいる。そしてそれが妙に注目を集めて、欧米においては“寵児”として人気者になったりするケースも多い。そういう人物の一人が「アヤ・ナカムラ」だ。果た 続きを読む
わたしは動物たちに関して詳しくないのでわからないが、犬は「飼い主」を求める性質を持ち、猫は「飼われた家」を求める性質を持つ、ということは知っている。つまり、どこまでも飼い主を捜し求 続きを読む
国家の“経済運営”に大きな役割を果たすのが中央銀行の「利上げ」と「利下げ」の決断だ。現在、その「利上げ・利下げ」の両方で、日本とアメリカ…それぞれに“決断の時”が訪れようとしている 続きを読む
近年、アスリートたちの“早熟化”が進んでいる。あらゆるスポーツの分野で、幼い頃からの“英才教育”とでもいうか、特別指導が行われていて、それが実を結んで、早くからその能力を存分に発揮 続きを読む
世間の9割方が、今回の米大統領選は「トランプで勝負あった」と見ていたのに、ここにきてバイデン現大統領が「撤退」を表明。現副大統領である「カマラ・ハリス女史を推す‼」と方針転換した、 続きを読む
“時代の変化”はどうしようもなく、やって来る。それは誰しもが経験することで、どの年齢の人たちもが、いずれは感じるようになる。問題は、その変化に“自分を合わせて”生きて行けるかだ。こ 続きを読む
異常気象というのは、時として思いもかけぬ「発見」をもたらす。ブラジル南部を襲ったのは記録的な豪雨だった。それによって多数の地域で洪水とか土砂崩れなどが起こったのだが、それによって視 続きを読む
その名前は確かに父親が日本人であることを物語っていた。ファビオ・トシロウ・キクオ氏(42歳)は、6年間交際した相手であるブルーナ・ビジャリーニさんとの結婚式を無事に終え、翌々日には 続きを読む
第171回目の直木賞が、一穂ミチ氏に決まったという。最初は同人誌でボーイズラブ小説を手掛けていて、それが編集者の眼に止まり、近年、一般小説に転向していった作家らしい。それは良いのだ 続きを読む