北海道のリゾート地では今おかしな現象が起きている。外資に買収され「日本」でありながら、“外国の別荘地”のような状態に変わり始めているのだ。ニセコ町のニセコノーザンリゾートやヒルトンニセコビレッジ、上川管内のアルファリゾートトマム、余市郡のキロロリゾートなどがそうだ。昔は“ニセコ温泉”として道内からの旅行客で賑わったニセコ町は、今や完全にオーストラリア人などの別荘地帯となっていて、そのため27年度の地価公示は20%近くも値上がりし、住宅地としては日本一の上昇率となった。実際、ホテルの宿泊客も欧米人や富裕層アジア人ばかりで日本人の姿はめったに見掛けない。花園スキー場にあるレストランでは大型テレビが多数置かれているが日本語の映像はない。人気メニューだという“蟹ラーメン”は2300円だ。「ワールド・スキー・アワード」誌15年版では、三年連続リゾート部門で“世界1位”を獲得しているらしい。嬉しいような悲しいような「世界のニセコ」なのだ。道内最大規模のスキー場がある「星野リゾートトマム」は昨年末、中国企業に183億円で売却された。今後は中国の富裕層向けコンドミニアムや別荘の建設を進める。札幌市内のデパートでも訪日外国人向けに店内を改装したところが多く、なんとなく「日本」が消え始めている。そのうち、日本語の店内アナウンスが“無くなってしまう”日々がやってくるのかもしれない。
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