最近はちょっとやそっとの“変わり種ホテル”では人々は驚かなくなった。それでも地上から地下15階まで“降りていくホテル”というのは、かなり珍しい。“地下のホテル”というと、窓が無く景観が失われた暗いイメージを持つが、ここはそうではない。何しろ“豪華な五つ星ホテル”、その外観から内部まで“五つ星”に相応しい要素が揃っている。大きな窓からは魚たちの群れが見える。まさに“竜宮城気分”を味わえるホテルなのだ。もちろん、反対側からはリゾート感覚の美しい中庭や下界も見える。どうしてこういう不可思議な景観が楽しめるのかというと、元々ここが上海郊外の広大な鉱山跡地だったからだ。だから山を丸ごと刳り抜いた印象の地形を利用し、莫大な予算を投じリゾート開発を行ったのだ。そうして出来上がったのが地上2階、地下16階、高さ88メートルの奇妙な“五つ星”ホテルなのだ。2009年に着工して予定よりもだいぶ遅れ、9年かかってようやく完成の運びに至った。正式には11月20日から正式開業するらしい。竜宮城気分を味わえるホテルやレストランは確かドバイにもあったが、上海なら一度は見てみたい気もする。本当は泊まってみたい気もするのだが、その地下15階のスイートルームの一泊の料金を聴くと誰もが尻込みする。一泊170万円也。ちょっと高すぎるんじゃないの。いくら中国人が好奇心旺盛で、金持ちが多いといっても、ドバイの超高級ホテルよりも高すぎるのは問題かも…。それに向こうは超高層界の景色を眺められるからまだ良いけど、こっちは奇妙な“地下世界”だからなあ。“おさかなさん”たちと戯れるのも、最初の2~3日は良いけど、5~6日目なんなは飽きちゃいそうだし、何となく気分も沈んじゃうよ。かなり大きいホテルだから、或る程度、客室が埋まらないと投資分が回収できないような気もするのだが、果たして現在の“予約状況”はどうなっているのか。まさか、我が家の占いと同じような“予約状況”だなんてことは…⁉
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