世の中はまだまだ捨てたものではない。私が4年くらい前に出した『江戸JAPAN極秘手相術』(波木星龍著・八幡書店刊)が再び“増刷”となった。地味ながらも、確実に“売れ続けている”のだ。それにしても、一般書店ではほとんど“お目に掛ったことがない”この本が、何度も“増刷”が掛かるとは思わなかった。最初の頃、いろいろと書店を探したが、どうしても置いてある書店を見つけることが出来なかった。いや、今だって、よほどの大型書店とか、占い書籍の多い書店でしか取り扱ってはいない。それでも、売れてくれているのだから立派なものである。本というのは、どの書店に行っても“置いてある本”と、探し回らなければ“置いていない本”とがある。多くの人は勘違いしているが、書籍というのは、出版すれば必ず“書店に置いてある”ものではない。大手の出版社から出された本、或いは著名な人物が書いた本、そういった本は必ず書店に並ぶが、小さな出版社から出された本、あまり一般受けしそうもない本は通常の書店には並ばない。出版はされるが、書店の店頭に並ぶことなく返品されてしまうのだ。そういう本が無数にあるのだ。大手出版社から出された本というのは、一言で言うなら書店側にとって“大事な取引先”となるので丁重に扱われる。優先的に“見やすい位置”や“手に取りやすい場所”に並べられる。時には何冊も“平積み”される。それに対して、年間、1~3冊しか出さないような“小さな出版社”の本は、売れてもたかが知れている。つまり、儲けにならない。だから冷遇されるのだ。書棚に置いて貰えれば“儲けもの”なのである。通常は並ばない。だから、売れるはずがないのだ。その“売れるはずがない本”の一冊である『江戸JAPAN極秘手相術』が3刷まで行ったということは、いかに“難しい状況”の中で購入してくれた人が多かったか…を表わすものなのだ。我が子なら、頭を撫でてあげるところだ。しかも、この本はどちらかと言えばマニアックな本である。実用書でも、本当の入門書ではない。これまでに手相の本を読んだことがあるとか、雑誌とかTVとかで基本は知っているとか、そういう人向けに書かれた本である。もちろん初心者でも解かるが、全編初心者向けではない。むしろ、手相を観た経験のある方が読まれれば、まさしく貴重な本となる。だから、プロ手相家が「自分なら1万円でも買う本」として紹介していた。それが1800円+消費税なんて、なんと私はボランティア精神で秘伝を教えていることだろう。
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