ときどき「宝くじ」には“奇跡”が宿っているのか、と思わせるような出来事が起こる。今回の出来事も、そういう“不思議さ”を感じさせる。まず、その女性は夫が20年前、夢の中に出て来たという“番号”だけをひたすら買い求め続けた。これが、すごい。自分が見た夢ではなくて、夫が見た“夢の話”である。おそらく、夫の方は、夢の中に出て来た“宝くじの番号”が、目覚めた後も鮮明に残っていたのだろう。妻は、その番号が“奇跡を起こす”と信じた。でなければ、とても20年間も続けて、同じ番号ばかり買い続けられない。しかも、その20年間、番号は期待を裏切って“外れ”続けたのだ。にもかかわらず、頑固なまでに“同じ番号”を買い続けた。もしかしたら神様は、そのひた向きさに“微笑み”を与えたのか。その女性は夫と二人でラオスからカナダへと移住してきたのだが、夢見た暮らしは得られず、働きづめの毎日だった。それでも、働いて居られた時は良い。昨年の春、彼女は長年勤めて来た職場を“コロナの影響”で解雇されてしまった。それでも、もはや習慣となっていた「LOTT MAX」のクジだけは買い続けていた。7つの番号を択ぶ方式で、高額の当選賞金が得られることが“売り”の「宝くじ」として知られている。4月に職場を解雇されて、生活は苦しかったが、12月1日にも“いつも通りの番号”で購入していた。普通、悪いことが続いたなら、そして当たりそうもなければ、その番号から離れるものだが、彼女は執着し続けた。そして、それが“奇跡”をもたらした。日本円で約62億円もの大金を射止めたのだ。彼女は、これまでカナダに移ってから、一度も旅行らしい旅行をしていないので「ヨーロッパなどに旅行したい」と言っている。われわれは「アメリカンドリーム」という言葉をよく使うが、実はカナダに「夢」を求めて移住してきている人たちも大変に多い。特に東洋人の場合、アメリカは入国自体が簡単ではないが、カナダの場合には比較的“ゆるい”のだ。その結果、世界中からの“移民大国”になっている。一つには、英語が話せなくても、受け入れてくれる地域が多いからだ。その国で、このような奇跡が起こると、ますます移住したがる人たちが増えそうで、ちょっとだけ心配になるのだが…。
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