このところ九州と北海道が「気象災害」の標的となるケースが多い。昨年、九州では“熊本地震”もあったが、火山の噴火も多かった。それが今年は福岡や大分の集中豪雨で台風以上の被害がもたらされている。地震も怖いが豪雨による土砂崩れや流木で家が飲み込まれるのも怖い。大地と天空に見守られるように人々は生きて来た。けれども、いったん、それらが“怒り出す”と、手に負えない“生き物”と化す。邪馬台国がどこにあったか定かではないが、九州説では、このところ災害が多発している地域の近くが有力とも言われる。今回の豪雨被害が大きかった地域は“卑弥呼の聖地”だという説もある。その一方で、北海道では何日か前、深夜に震度5の地震があった。ところがその数時間後の早朝、今度は九州の熊本で震度5の地震が発生した。興味深いのは、ここ三日間、北海道の帯広など広い範囲で急速に気温が上昇し、35度以上の“猛暑日”が続いていることだ。公式の気温は35.5度の帯広だが、駅前にある気温計では39度越えを達成している。熱中症による救急搬送者が全国で525人にも上っている。ただならぬ暑さなのだ。つまり、日本の北では猛暑の夏と化し、南の端では豪雨の夏と化す、正に“怒れる天空と大地”に挟まれてわれわれは生きている。太古の日本が、各地域の大自然に“神々を見た”のは当然であるのかもしれない。その神々の“怒り”を鎮めるために、われわれ日本人は八百万の神々を祀ってきた。山を“神”とし、樹を“神”とすることも多かった。今回の“無数の流木”は、そのまま“神々の遺体”なのかもしれないのだ。実際、樹齢何百年という樹に、じっと掌を押し当ててみると解かるが、明らかに樹木からの強い脈動が感じられる。生きていることを実感するものだ。古代の人々のように、“天空への祈り”や“大地への祈り”が、神々に見守られる日本を呼び戻すためには必要なのかもしれない。
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