全体的特徴
ホロスコープを見ると、惑星の多くが地平線下の西側に集中している珍しい形で、土星だけが対極的な位置にあってドラゴンヘッドや月に対してアスペクトを投げ掛けています。生涯にわたって“心の同志”を求め続けながら煩悶を繰り返す図式かもしれません。家庭・子供・恋愛は、彼女にとって“なくてはならない存在”でありながら、特異な形態を生みやすく、一筋縄ではゆかない家庭環境を作り出しやすい星の配置となっています。特に「恋愛と子供の部屋」と呼ばれる<第5ハウス>には、太陽・海王星・水星の三惑星が本来のハウス内に在り、そのすぐ手前(影響力強い部分)に月・火星・金星が在って、実質的には六惑星が恋愛や出産(子供)に関わりを持つ星となっているのです。惑星が多く集まるハウスは、基本的に“運命的出来事が生じやすいハウス”なので、どうしても<第5ハウス>的な事象や出来事が彼女の運命に強く影響を与えてしまうことになるのです。実は<第5ハウス>には、もう一つ「創作と遊びの部屋」としての意味合いもあって、ここに惑星が集中する芸術家・芸能人は、創作意欲が強く、遊びやレジャーに対しても積極的であり、投資やギャンブルに夢中になる人達も多いのです。また、どちらかというと“遊び半分”で始めたことが、後々大きな成功のキッカケやチャンスを作っている場合も多いものです。但し、時期やタイミングを見誤ると、多大な失敗や損失を引き起こすこともあるから注意しなければなりません。
ホロスコープ全体で言えば、他の惑星達から土星だけが大きく離れた位置にあって、労働、責務、重圧、苦悩の十字架を背負う形で生きていくことが宿命づけられている人生だ―とも言えます。けれども悪い指標だけがあるのではありません。太陽の両サイドには木星+火星・金星が在って周りの人達からは愛され、助けられる惑星配置を持っているのです。そして何よりも、子供が居て、恋愛が出来て、愛することに希望を託すことが出来るのなら、幸せでいられるホロスコープと言えます。第4ハウスには天王星が在って“ユニークな家庭生活”が暗示され、保阪氏と結婚後も家事・育児を全くしないとか、母親や妹さんも一緒に同居していたとか、離婚後も保阪氏が一緒に暮らし続けたとか、A氏とは未入籍のまま妊娠し自宅で出産したとか、2011年秋からA氏は家を飛び出し所在不明とか、母親名義の会社が破産してしまったとか、種々な噂が絶えない私生活のようです。社会生活上における本拠地と言える芸能事務所も、ボンド企画、フロム・ファースト、スターダスト・プロモーション、エイベックス・マネジメント、個人事務所エアジンと移り変わっていて、元々“安住の地”を得にくい生まれなのかもしれません。
アスペクト
アスペクトとして目立つのは土星を頂点とした「ヨッド」の名称で知られる三角形ですが、実質的に作用が強いのは、太陽を中心とした「小三角形アスペクト」の方です。つまり、「いて座」11度に位置する太陽を挟んで、「やぎ座」11度の木星と、「さそり座」10度の金星・11度の火星が形作る二等辺三角形です。この太陽で注目すべきは、「天職としての職業」や「社会的な成功」と関係が深いMC(南中点)と120度アスペクトであり、「先天的な外貌」や「対人関係」と深く関わっているアセンダント(上昇点・ASC)と135度アスペクトを形成していることです。したがって、彼女は自らの個性を活かした職業で成功しやすく、名誉や人気を得ていく可能性が強いのです。さらに外貌的にも輝きを発して注目を浴びやすく、社会的地位ある人からの支援とか恩恵を受けやすいのです。
MCの場合は太陽だけでなく、金星・火星からも150度アスペクトで、仕事への情熱がそのまま人気運や愛情運を高めるのに有効であり、さらに木星からも90度アスペクトで繋がれていて、仕事を通して経済的な出入りも激しいことが暗示されています。また金星と火星とは、0度アスペクトで重なっていますが、これは激しく情熱的な恋愛を示すものですが、男女間の問題ではトラブル生じやすい形でもあります。月と土星の150度アスペクトは、憂鬱感を抱きやすい性質を示し、生理・出産・親戚に関しても、何かと支障を伴いやすく、母親との関係や、住居環境上の問題なども抱えやすいことを表しています。太陽と水星が共に木星に対してタイトなアスペクトを持っているので、こと仕事に関しては恵まれる筈ですし、子供たちも知的で優秀な素質を持っていると思われます。
注目すべきトランジット度数
トランジット惑星の中で、彼女の人生にもっとも強く働きかけていると思われるのは土星です。彼女が映画「cfガール」で女優デビューとなった年、トランジットの土星は「やぎ座」11度に在って、出生時の木星と0度で重なり、太陽と30度、金星・火星と60度、MC(南中点)90度と種々なアスペクトで彩られています。次に彼女が高校を卒業して本格的な女優業に乗り出し、TVのフルーツインゼリーのCMを通じて世間の注目を集めた年、トランジットの土星はアセンダント(ASC)と180度の位置に在りました。
この年、トランジットの冥王星は出生時の月に0度で重なり、土星位置とも合わせて、私生活が大きく変化したことを物語っています。初めての写真集を出した年、トランジットの土星は「みずがめ座」17度に在って、出生時の土星位置と120度アスペクトを作っています。このとき、トランジットの海王星・天王星は「やぎ座」17度で出生時の土星に150度の作用を与えています。彼女が映画「四谷怪談」でヌードシーンを披露し、日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を獲得した年、トランジットの土星は「みずがめ座」11度に在って、出生時の金星・火星と120度、太陽と90度、木星と60度、MCと30度、アセンダント(ASC)と135度、と実にさまざまなアスペクトが形成されています。さらにトランジットの天王星は「やぎ座」24度に在って、アセンダント(ASC)と180度、見事に“変身した年”なのかもしれません。
保阪氏と結婚された1996年は、トランジットのドラゴンヘッドが「てんびん座」10度で“家庭・住居”を表す出生時のIC(天底)と0度で重なり、トランジットの木星が「やぎ座」11度で出生時の木星と0度で重なり、トランジットの土星は「おひつじ座」10度で出生時のICには180度アスペクトとなっています。不倫報道と離婚に至った年は、出生時の月に対してアスペクトが集中し、トランジットの木星から60度、土星から120度、海王星から90度です。不動産業A氏に出逢って同棲を始めた年は、トランジットの土星が「おとめ座」17度で出生時の土星と90度、トランジットの天王星が出生時の金星・火星に135度で“障害を抱えた男女の急接近”が暗示されています。そして2012年、トランジットの土星は「てんびん座」21度で出生時の天王星と0度で重なり、トランジットの天王星は出生時のIC(天底)に0度で重なり、家庭・家族・住居に変動が生じやすい星の動きとなっています。