多くの場合、性格と職業とは密接に関わっている。例えば、真面目で研究熱心な人は、そういう性格を必要とする職業を選ぶ。そういう場合に長続きするものだ。ただ職業は合っていたとしても、それで満ち足りた人生を歩めるかというと、そうは限らない。世の中には“対人関係”というやっかいなものがあり、日々の生活には“収入”という財源も必要だからである。つまり、仕事さえきちんとこなしていれば、幸運な人生を歩めるかというと、そうはいかない。奈良文化財研究所の主任研究員であった大河内隆之は、主に仏教美術などの年代測定の研究員として知られていた。ところが、最近は心身の状態が良くなかった。その結果、現在は“休職中”の身にあった。そういう中で、行われたのが“通貨の偽造”であった。彼は休職中ながら、職場に入って仕事で使うスキャナーやプリンターを用いて“紙幣の偽造”を行った。完ぺきとは言えないが、まあまあの出来だった。翌日、市内のデパートへと出掛けて、その紙幣を使って洋服を購入しようとした。もちろん、すぐにばれて通報され、“通貨偽造”及び“偽造通貨行使”容疑で逮捕された。こうして即刻“主任研究員”の肩書を失った。警察が調べると、彼は既に研究使用の高価な職場のカメラを質店に7万円で売りに出していたことが発覚した。これは“業務上横領罪”となる。つまり、彼は金に困って、職場や仕事のものを次々金に換えようとしていたのだった。それにしても、年代測定用のカメラなど、特殊なものなのだから、市内の質店になど入れたらすぐに足が付く。偽造した紙幣だって、デパートのような明るいところで、暇な店内で使用したなら、すぐに偽造と発見されるに決まっている。偽造紙幣は暗くて忙しい店内で換金しなければ上手く行かないものと決まっているのだ。年代測定の主任研究員にしては、あまりにも犯罪が“稚拙”すぎる。よっぽど困っていたのに違いないのだ。もちろん、犯罪は許されるものではない。ただ日本のこういう“地味な研究者たち”は総じて薄給である。彼は50歳だったが、主任研究員という肩書で、どれほどの収入を得ていたことだろう。もう少し、こういう“地味な研究者たち”に対して仕事に打ち込める給与を与えても良いような気が私にはする。
最近の日本は映画制作に巨費を投じれない。だから、もちろんバブル期のように「何十億円をかけて制作した映画」などと言うのは存在しなくなった。いま、これを行えるのはアメリカと中国以外には 続きを読む
70年代から80年代にかけて、或る意味で日本をリードしていた人物の一人が「アントニオ猪木」だった。その猪木氏が病魔と“闘う”ようになって何年もになる。一時的には極端に痩せ細って別人 続きを読む
世の中には「超一流の技術者」がたくさんいる。けれども、その多くの方々は“無名”である。特に著名な芸術作品と呼ばれるものの“精巧な複製品”を作ることは、よほどの“腕(技術)”がなけれ 続きを読む
昨日8月4日は“旧暦→太陰太陽暦”では「7月7日」に相当する。つまり“ほんとうの七夕”なのだ。日本では現在の“太陽暦”における「七夕」を重視する人々はいるが、天文学的には旧暦の方が 続きを読む
「運」というものは確かにある。例えば損害保険ジャパンで“企画”を担当していた人々がそれだ。この「コロナお見舞い保険」という商品は、昨年12月から販売を開始した。つまり、ようやく“コ 続きを読む
ほとんどの人は気付いていないが、ここ2週間ほど、激しく上下を繰り返している金融市場がある。“ドル円相場”の為替市場と、“原油相場”の先物市場だ。この二つは或る種の共通性と連動性があ 続きを読む
人は、忘れる。特に、私の場合は、忘れやすい。だから20数年前のことなど、憶えているはずがない。ここ最近、或る事情があって、クローゼットの中に仕舞ってある“各種資料”などの処分や整理 続きを読む
近年、右肩上がりで急速に増えてきている“病気⁉”がある。それが「発達障害」だ。ちなみに、何となくは誰でも知っているが、発達障害を正確に知っている方は意外に少ないかもしれない。発達障 続きを読む
たまに日本でも40度を超えるような地域があるが、“暑さの本場”ともいうべき中東では連日の40度越えが日常茶飯事だ。もちろん、その暑さは人間ばかりではなく野生の動物たちにだって、容赦 続きを読む
私個人は家具やインテリアなどの“アンティーク風”なものは大好きだが、“アンティーク”そのものは好きではない。自販機の場合は“アンティーク”とは呼ばず“レトロ”と呼ばれるが、意味合い 続きを読む