米大リーグ機構コミッショナーのロブ・マンフレッド氏が、昨夜、大谷翔平選手も含めて新たなルールでの“移籍契約”となることを明言した。つまり「特別扱いはしない」と釘を刺したのだ。これによって、今年のオフにも“大リーグ移籍”が実現かと思われていた大谷選手だが、微妙な情勢となってきた。実は、これに困っているのは本人ではない。本人は“マイナーリーグ”からのスタートや、“少ない契約金”など意に介していない。ところが、日ハム球団にとっては大事なのだ。なぜなら日ハムは、新たなドーム球場を新設することを確約している。現在の「札幌ドーム球場」は、さまざまな点で不都合が出てきているのだ。そこで新たな球場の候補地として、現在、札幌に近い“北広島市”が誘致運動を活発化している。日ハム球団としては、最終的な結論は2018年3月までと決めている。早い話、それまでには“大谷翔平君の巨額の移籍金が入ってくるはず…”という胸算用であったのだ。ところが大リーグによる“新ルール”が適用されれば、一説には契約金は“20分の1”まで減ることになるという。もし、最初から“メジャー移籍”で“巨額の移籍金”を望むなら、2年間待たなければならない。日ハム球団にとって、この違いは大きい。新球場移設のために回せる金額が何十億と違ってくるからだ。そうなると、当然“新ドーム球場”選びは慎重になる。札幌市内でも、現在、札幌駅に近い“北大の構内”とか、自衛隊駐屯地が近い“真駒内地区”とか、これまでの札幌ドームに近い“八紘学園”所有地などが候補に挙がっている。ただ、どの地区も完全にOKが出ているわけではない。結局、お金の問題が絡む「新ドーム球場」は札幌付近の上空を浮遊しながら、静かに“着地地点”を模索している。
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